今回はスペインのVWグループであるセアトから2018年に独立したハイパフォーマンスブランド「クプラ」(CUPRA)初のモデル、高性能SUVのクプラ アテカ(CUPRA Ateca)を採り上げます。概要・スペック・価格等、並行輸入で乗るための情報をご紹介します。
クプラ アテカとは
「クプラ アテカ」は母体である「セアト アテカ」をベースにしたスタイリッシュなクーペSUV。アテカ自体、2016年にデビューしたセアト初のSUVモデルで高性能モデルも存在しましたが、今後、高性能モデルはクプラブランドへ移行していくようです。
もちろん、単なるブランドネームの変更にとどまらず、このアテカもベースモデルに対してパワーユニットや足回り、内外装部品等の各部をクプラ専用部品で武装。ハイパフォーマンス&プレミアム感を主張したクプラブランドのトップバッターとして相応しいホットなモデルに仕上がっています。
ココがスゴイ!クプラ アテカ
クプラ アテカを語るうえで外せないポイントが以下の5つです。
- クプラブランド独立後初の専用モデル、ベースはセアトのクーペSUV「アテカ」
- セアトのデザインDNAを継承しながら、高性能を静かに主張するエクステリア/インテリア
- ニュルブルクリンクのレコードホルダー「レオン クプラ」譲りの2.0L 300PSエンジンを搭載
- トランスミッションは新開発の7速DSGのみ。駆動方式は全車AWD。
- クプラ専用設計のパーツ、システムを惜しみなく投入、いま最もホットなクーペSUV
2018年のジュネーブショーで市販モデルが発表され、同年10月デリバリー開始。動的パフォーマンスもデザインからも、いま最もホットなクーペSUVと言えるでしょう。
クプラ アテカ 紹介動画(約1分)
スタイリングとインテリア
- 控えめな主張ながら、迫力と空力性能をアップするエクステリア。リアディフューザー付のマフラーは左右4本出し
- 眼光鋭いフルLEDヘッドランプを装備
- ボディカラーは6色から選択可能、エクストラコストなし
- 先進のフルカラーLCDメーターを採用。表示パターンはドライブモードで大幅に変化
- アルカンターラスポーツシートを標準装備(同素材のバケット、
フルレザーシートはオプション設定)
ベースとなったアテカは、レオンに通じる各所のエッジの立ったキャラクターラインなど、シャープなデザイン処理が印象的です。クプラ アテカも基本的に同じものですが、エクステリアにセアトのロゴ等は皆無です。フロントグリルにはクプラのCIマーク、
アテカのインテリアは、最新のフルカラーLCDメーターやインフォティメントシステムを採用
搭載されるエンジンと燃費
搭載されるエンジンはガソリンエンジンが1種類のみです。
- ガソリン
2.0L 直4ターボ TSI 300PS(221kw)/400Nm 7DSG
最高出力300PSを叩き出すハイパワーな2.0L TSIユニットは、かつてニュルブルクリンクでFFハッチバック車最速のタイムを叩き出したレオン クプラに準じたもので、アテカをまるでSUVとは思えない走りに誘います。トランスミッションは新開発の7速DSGのみで、素早く確実なギアチェンジが魅力。トランスミッションをDSGのみにすることで「誰でもスポーツドライビングを楽しめる」というコンセプトをメーカーはクプラ アテカに込めているように感じます。
走行性能とハンドリング
足回りにはクプラ アテカ専用の「CUPRA sport suspension」を採用。最新のトラクションコントロールユニット「4Drive」が全車に組み合わされます。さまざまな設定が用意されるこのAWDシステムは、シビアな路面状況でも確実なドライビングが可能です。そして専用で用意される「クプラモード」。これを選択するとエンジン音やサスペンションがスポーティなセッティングになりアツい走りが楽しめます。
サイズとスペック
【全長×全幅×全高】4,376×1,841×1,615 mm
【ホイールベース】2,566mm 【トレッド】前/後:1,573 / 1,547mm
【車両重量】1,615kg
●エンジン
【構成】水冷直列4気筒直噴ターボ DOHC16V フロント横置
【総排気量】1,984cc 【直径×内径】-×-mm 【圧縮比】9.3:1
【最高出力】300ps(220kw)/5300-6500rpm 【最大トルク】400Nm/2000-5200rpm
【燃料容量】-L
●駆動系
【駆動方式】AWD 【トランスミッション】7DSG
【サスペンション】(前)マクファーソンストラット / (後)マルチリンク
【ブレーキ】(前)ベンチレーテッドディスク / (後)ディスク
【タイヤ】(前後)-
●パフォーマンス
【最高速度】245km/h 【0-100km/h加速】5.2秒
【燃費】約14.3km/L(新欧州複合基準)【価格】英国仕様 2019モデル:£41,175
歴史とトリビア
クプラ アテカ関連の歴史とトリビアを簡単にご紹介します。
- 「クプラ(CUPRA)」を最初に名乗ったのは初代レオン
- ベースとなったアテカはセアト初のSUVモデル
- ベースのアテカ自身も走りに/ハンドリング共に現地では高評価
- 最大トルクの400Nmは自然吸気では4.0L並みのパフォーマンス
ライバル
ホットなSUVモデルのクプラ アテカのライバルには、同じく2.0L 300PSのパワーユニットを搭載したモデルとして、2019年に販売開始されたばかりの「アウディ SQ2」があります。若干アテカよりコンパクトになりますが、各所の質感が高いプレミアム性が魅力です。
- アウディ SQ2
- BMW X2 M35i
- メルセデスベンツ GLA45 AMG 4MATIC
2019年のジュネーブショーでグループ本家のフォルクスワーゲンから「T-ROC R」が発表されました。アテカやSQ2と同じく300PSのパワーユニットを搭載しており、0-100km/hは4.9秒と、そのパフォーマンスには要注目です。日本未導入のT-ROCですが、まもなく欧州市場へのリリースが予想されます。
並行輸入するなら。オススメのグレードと価格情報
クプラはもちろん、セアト車のインポーターは現在日本に無く正規輸入車として導入されていません。クプラブランドのハイパフォーマンスモデルを手に入れるには並行輸入が現実的な選択肢です。
オススメは以下の2タイプ。全部入りの最上級モデル「Confort&Sound+Design Pack」もしくは走りを最重視したベースモデルをご提案します。
- クプラ アテカ300 Confort&Sound+Design Pack DSG-Auto 4Drive
- クプラ アテカ300 DSG-Auto 4Drive
クプラ アテカは基本的に300PSの2.0L TSIユニットにDSGと4Driveの組み合わせ一本です。これに、専用19インチカッパーカラーアルミやブレンボ製ブレーキなどが装備された走行性能をアップする「Design Pack」、アダプティブクルーズコントロールやBeatAudio製オーティオなどがセットになった「Confort&Sound Pack」、両方を装備した全部入りの「Confort&Sound+Design Pack」がラインナップされています。
必要な装備の多くが標準装備であることやグレードが少ないこともあり、設定されるメーカーオプションの選択肢はあまり多くありません。パノラミックサンルーフ(£1040)等は設定されていますので下記リンクよりコンフィグレータやカタログをご確認ください。
(値引き交渉前現地価格:£41,175)\7,254,000
(値引き交渉前現地価格:£35,900)\6,451,000