世界的に活況を見せているSUV市場。特にコンパクトクロスオーバーは多くのブランドがラインナップしており、人気ぶりが伺えます。そのなかでコンパクトクロスオーバーのパイオニアとなるモデルがここで紹介する一台です。今回はフルモデルチェンジした新型日産ジューク(NISSAN Juke)を解説。概要・スペック・価格・並行輸入で乗るための情報をご紹介します。
日産 ジュークとは
日産ジュークは、欧州ではBセグメントクラスとなるコンパクトSUVです。大きさは全長:4,210mm(+45mm)×全幅:1,800mm(+30mm)×全高:1,595 mm(+25mm)、(カッコ内は旧型比)昨年まで日本でも販売されていた従来モデルより全般的に一回り大きくなりました。
現在、欧州で販売されているのは、2019年にフルモデルチェンジした2代目モデル(F16型)。ヨーロッパの5都市(ロンドン、パリ、ミラノ、バルセロナ、ケルン)で同時に発表され販売開始されました。特徴はコンパクトクロスオーバーのなかでもエクステリアに比重を置いたデザインコンシャスさ。これは初代以降一貫しています。
プラットフォームはルノー日産アライアンスのCMF-Bを新たに採用しています。これは日本未導入の日産マイクラ(K14型)やルノーキャプチャー等と基本的に同じもので、この高剛性なモジュラープラットフォームの採用により、ボディの高剛性化やハンドリング・走行性能の向上等のメリットがもたらされました。なお、生産は英国サンダーランドの日産工場で行われています。
約10年ぶりに満を持してフルモデルチェンジされた新型ジューク。残念ながら日本市場には導入されないという説が濃厚のようです。メーカー公式の発表ではないものの、後継車種は北米市場にも投入された、同じコンパクトクロスオーバーのキックス(KICKS)といわれています。
日産 新型ジューク コンセプト動画(約1分20秒)
ココがスゴイ!日産 ジューク
日産 ジュークを語るうえで外せないポイントが以下の5つです。
- 印象的なデザインはしっかり継承
- 先代よりもボディサイズは拡大しつつも軽量化を実現
- 最新の先進運転支援システム「プロパイロット」を採用
- 初採用のデュアルクラッチトランスミッション
- 新プラットフォーム採用で走りの質が向上
スタイリングとインテリア
- 誰が見ても「ジューク」と分かる特徴的なデザイン
- 印象的なボディラインを描くフローティングルーフ
- ボディサイズ拡大は室内空間の余裕にも寄与
- 大幅に上がったインテリアの質感
誰が見てもジュークと分かるデザインは、日産の英国にあるデザインスタジオで行われました。丸形のヘッドライトに上部のコンビランプという構成を引き継ぎ、日産のV-Motionグリルを補完する新しいY字型のグリルが与えられています。
特徴的なのはフロントだけではありません。リアはクーペのような、なだらかな角度のピラーを中心としたフローティングルーフが印象的。全体的に従来モデルのアイコンを取り入れつつもさらに進化。あらためてジュークがデザインコンシャスなモデルであることを実感できます。
ボディカラーはバイトーンルーフを含め多くが設定されています。そのなかでも「FUJI SUNSET ROOF」と呼ばれる印象的な赤いルーフは新型ジュークのトピックのひとつとなっています。
インテリアは大きく進化したポイントのひとつ。従来モデルは光沢のあるカラー素材をインテリアのアクセントにしたりガジェット的な要素を感じるものでしたが、新型では樹脂素材などが見直され、大幅に質感が向上しています。インテリアトリムはブラックをはじめ、オレンジ/グレーを組み合わされるバイトーンカラーが設定。シートもファブリックをはじめ、レザー/アルカンターラコンビが設定されます。
室内空間はボディサイズが大きくなったぶん、後席空間に余裕が生まれたほか、ラゲッジも従来モデルと比べて20%以上拡大しています。
インフォテインメントシステムはスマートフォンとの連携に優れたNissan Connectと呼ばれる8インチタッチスクリーンを採用。さらに一部グレードにはBOSE PERSONAL PLUS HEADSETと呼ばれるヘッドレスト内蔵スピーカーを装備。全方向から臨場感のあるサウンドを堪能できます。
搭載されるエンジンと燃費
パワーユニットは、1.0Lガソリンのみの設定。
- ガソリン
1.0L 直3 ターボ DIG-T 117PS(86kw)/200Nm
搭載される1.0L 直3のダウンサイジングターボは、マイクラに追加設定されたものと同じユニットで、従来モデルと比べて大幅にダウンサイジングされています。燃費性能は心欧州複合(WLTP)で18.7km/Lと低燃費です。
駆動系はFFのみでトランスミッションは6速マニュアルのほかに、ジューク初となる7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)が設定されます。
走行性能とハンドリング
サスペンション構成はフロント:マクファーソン・ストラット、リア:トーションビームとこのクラスではコンベンショナルな組み合わせです。しかし新型が採用したモジュラープラットフォームは高剛性で軽量なため、安定性やコーナリング性能向上、ハンドリング性能向上など走りの質感向上に大きく寄与しています。その結果、現地メディアでも「運転が楽しいコンパクトである」と評価されているようです。
そして日本での適合性は不明ですが、新たに最新のADASである「プロパイロット」が採用されました。これは高速道路上の単一車線でドライバーを支援するシステムです。ほかにもレーンキープ、ブラインドスポット、車間距離保持など各種アシストが含まれています。
サイズとスペック
【全長×全幅×全高】4,210×1,800×1,595 mm
【ホイールベース】2,636mm 【トレッド】前/後:NA / NAmm
【車両重量 1,292kg
●エンジン
【構成】水冷直列3気筒ターボ DOHC12V フロント横置
【総排気量】999cc 【直径×内径】72.2×81.3mm 【圧縮比】NA
【最高出力】117ps(86kw)/5250rpm 【最大トルク】200Nm/1750-3750rpm
【燃料容量】46L
●駆動系
【駆動方式】FF 【トランスミッション】7DCT
【サスペンション】(前)マクファーソンストラット / (後)トーションビーム
【ブレーキ】(前)ベンチレーテッドディスク / (後)ディスク
【タイヤ】(前後)225/45R19
●パフォーマンス
【最高速度】180km/h 【0-100km/h加速】11.1秒
【燃費】約18.7km/L(新欧州複合基準)
【価格】英国仕様 2019モデル:£25,295
初回限定車PREMIUM EDITION(世界限定500台/英国140台)
今回のモデルチェンジでは初回限定車とも言える「PREMIUM EDITON」が世界限定500台で設定されています。特別装備は専用19インチアルミホイールや、FUJI SUNSET REDの差し色が入ったバンパーやサイドシルなどをに加え、レザー/アルカンターラシート、BOSEサウンドシステムを備えており、通常グレードのTEKNA+以上の装備になっています。英国への割当は140台の限定販売です。
歴史とトリビア
ジュークのモチーフは、2009年に発表された日産QAZANAコンセプトとされ、同年市販モデル(F15型)がデビューしています。「ジューク」と名付けられたコンパクトなSUVは丸形ヘッドライトと上部のコンビランプなど、コンセプトモデルをかなり忠実に再現したデザインに対して、市場は当初驚きを隠せませんでしたが、セールスは好調。全世界で100万台以上が販売されたベストセラー車種になったのに加え、コンパクトクロスオーバーのパイオニアとなったジュークの成功は多くのフォロアーを生みました。
変わり種モデルとしては、2012年に発表されたJUKE-Rと名付けられたこのコンセプトモデルは、R35型GT-Rのパワートレインをインストールするというモンスターマシンでした。ほかにも中国市場ではインフィニティブランドで「インフィニティ EQS」の名前で販売されています。
2代目モデル(F16型)は2019年のデビュー。初代モデルと違い、既にKICKSが導入されているアメリカやアジア圏(日本も含まれると予想されています)には導入されず、欧州市場が中心と言われています。
ライバル
コンパクトSUVとしての成功により、多くのフォロアーを生んだジューク。現在でもこのクラスは実力派揃いの多くのライバルが存在しますが、デザイン・質感を考えると、新型ジュークはそれらの中でもかなりの存在感を持っています。
- フォード ピューマ
- セアト アローナ
- ルノー キャプチャー
- シトロエン C3エアクロス
- プジョー 2008
- フォルクスワーゲン T-CROSS
- マツダ CX-3
並行輸入するなら。オススメのグレードと価格情報
日本をはじめ世界的にもベストセラーとなったジューク。冒頭の通りまだ公式な発表はありませんが、日本市場には欧州以外で販売されているコンパクトSUVの「キックス(KICKS)」が導入され、新型ジュークの導入は見送られるという噂があります。そのため、いち早く日本で手に入れるなら並行輸入が確実な方法です。英国でのグレード体系は以下の通りです。
- VISIA
LEDヘッドライト、4.2インチスクリーン内蔵コンビメーター、クルーズコントロールなどを装備したベーシックモデル - ACENTA
17インチアルミホイール、8インチタッチスクリーン、リアビューカメラなどを装備した中間グレード - N-Connecta
インテリジェントキー、スタートプッシュボタン、自動ホールド機能付き電動ハンドブレーキ、オートエアコンなどを装備した中間グレード - TEKNA
19インチアルミホイール、Advanced Security Shield Pack(360度アラウンドビューカメラ)、BOSEプレミアムサウンド・システムなどを装備した上級グレード - TEKNA+
TEKNAに対して19インチ”Akari”アロイホイール、バイトーンカラー、サテンシルバーフロントバンパーフィニッシャーを装備したジュークの最上級グレード
これらのほかに、前述の初回限定車「PREMIUM EDITION」があります。
オススメは、TEKNA+にDCTの組み合わせをです。今回のモデルチェンジでインチアップした迫力ある19インチアルミホイールと、FUJI SUNSET RED ROOFも含んだバイトーンルーフを選べるTEKNA+は新型ジュークのアピールポイントを余すところなく味わえる仕様。DCTは従来のCVTと比べてキビキビとした走りが楽しめるでしょう。
- 日産 ジューク TEKNA+ 1.0 DIG-T 7DCT
- 日産 ジューク ACENTA 1.0 DIG-T 6MT
ほかにも6MTモデルや、乗り心地を求めるなら19インチ以下のグレードなども並行輸入できますので、お気軽にお問い合わせください。
(£1=135円時・値引き交渉前価格)
(値引き交渉前現地価格:£25,295)\5,035,000
(値引き交渉前現地価格:£18,995)\4,077,000
掲載価格について(為替差益、現地ディスカウント還元!)
※ウィズトレーディングでは参考乗り出し価格例として新車、中古車は掲載時の為替レートで表記しておりますが、お見積り等はご依頼時点の為替レートを適用、差益分があれば還元させていただきます。
また、欧州各国の仕入れ先はディーラーとの価格交渉も頑張っております。これらのディスカウントも当然、皆様へのご提案価格へ反映させていただきます。
現地との綿密な相談による「正確さと速さ」をモットーにしています
海外では仕様・オプション等の位置づけが日本の慣習と異なることも多く、並行輸入では注意が必要です。新車・中古車共にご納得のできる仕様を確実にご納車出来るように、時差を考慮しつつ、仕入れ先とは何度も仕様確認や質問事項をやり取りしており、正確さと速さをモットーに務めております。