日本でも人気のMPV(ミニバン)ですが、欧州も同じく多数のモデルがリリースされています。そのなかでもこのモデルは、「MPVパイオニアでありつつも常に革新を求める」唯一無二な一台と言えるでしょう。今回はルノー エスパス(RENAULT Espace)を解説。概要・スペック・価格・並行輸入で乗るための情報を解説します。
ルノー エスパスとは
ルノー エスパスはルノーのDセグメント級となるMPVモデル。同社のセニック/グランセニックの兄貴分にあたるハイエンドMPVとなります。ボディサイズは全長:4,857mm×全幅:1,914mm×全高:1,677 mmと、国産車ではホンダ オデッセイに近く、ラージサイズミニバンのトヨタ アルファード/ヴェルファイアと比べると全長/全幅は近いサイズですが、全高は25cm以上低くなります。
1984年に発売になった初代エスパスは、アメリカのダッジ キャラバン、日本の日産 プレーリーと共にMPV(ミニバン)のパイオニアとされています。商用用途も兼ねるLCVベースではなく、当初から乗用用途に絞り込んだ欧州初のMPVとなりました。
現在販売されているモデルは2015年にフルモデルチェンジした5代目モデル。2020年にはエクステリアを中心に各部がアップデートされたフェイスリフトが行われています。プラットフォームはルノー日産アライアンスの「CMF-CD」プラットフォームを採用。タリスマンやSUVのコレオスとプラットフォームを共有し、同社フラッグシップグループの一端を担っています。生産は初代モデル以降、フレンチスポーツを得意とするマトラが担当していましたが、同社が自動車生産から撤退以降は、現行モデルを含めルノー自社生産となっています。
日本市場には初代以降、現行モデルも含め正規導入はされていません。
ルノー エスパス コンセプト紹介動画(約40秒)
ココがスゴイ!ルノー エスパス
ルノー エスパスを語るうえで外せないポイントが以下の5つです。
- MPVにクロスオーバー要素を取り込み
- ルノーのフラッグシップMPVとして相応しい質感の高さ
- LCVベースでないMPVゆえの快適性
- アルピーヌA110にも搭載されるターボユニットを搭載
- 妖艶なInitialParis仕様
スタイリングとインテリア
- ルノー初のLED MATRIX VISION技術の採用
- 抜群の開放感を提供する大型ガラスルーフを全車標準装備
- ビジネスクラスのような快適性のインテリア
- 7シーター仕様も選択可能
エスパスで目を引くのはやはりデザイン。5代目モデルでは従来のモノスペース的なシルエットから、クロスオーバー要素を盛り込みました。余裕のある地上最低高を持ちつつ全高自体は抑えたボディに大径ホイールを組み合わせたクロスオーバーワゴン的ものとなり、ライバルと明らかに違うセンスを感じます。常に革新を求める姿勢はジャンルのパイオニアであるからこその「MPV像の再解釈」とルノーはアピールしています。フラッグシップのタリスマンに通じるフロントセクションから、印象的な楔形のDピラーまで他のどのライバルにも似ていない唯一無二なスタイリングが印象的です。
今回のフェイスリフトでは前後バンパーの形状変更のほかに、アダプティブLED MATRIX VISIONが採用されました。光量の増大と視界範囲が拡大したこのLED MATRIX VISION技術はルノー初採用になります。そのほか、抜群の開放感を提供する2.8平方mの大型ガラスルーフを全車に装備されています。
インテリアはエスパスのポイントのひとつ。9.3インチにアップデートされたタッチパネルのEASYLINKを中心とした航空機のコックピットのようなインパネをはじめ、グリップのような形状のシフトノブ、カラーよって演出できるアンビエントライトなど、エクステリアに負けじとアヴァンギャルドで妖艶な雰囲気。シートは包み込むような形状で座り心地がよく質感高いもの。ほかにも高音質のBOSEプレミアムサウンド・システムを装備。特にInitialPris仕様はまるでビジネスクラスのような快適性であるとアピールしています。
シートは2列5人乗りに加え、3列目を加えた7シーターオプションが設定。質感だけでなく使い勝手もしっかり考慮されています。2列目/3列目シートはワンタッチ・モジュール式で個別で自由に折りたたみ可能。これはトランクからだけでなく、タッチスクリーンからも操作可能になっています。3列目シートはフロアに収納可能でフラットなラゲッジが出現します。
搭載されるエンジンと燃費
パワーユニットは、ガソリンとディーゼルの設定。
- ガソリン
1.8L 直4 ガソリンターボ TCe225 225PS (165kw)/300Nm
- ディーゼル
2.0L 直4 ディーゼルターボ BLUE dCi160 160PS (118kw)/360Nm
2.0L 直4 ディーゼルターボ BLUE dCi200 200PS (147kw)/400Nm
ガソリンは1.8LのTCe225。これは復活版アルピーヌA110にも採用された、ルノー・スポールも開発に参加したエスパスでは最強となるユニット。デュアルスクロールターボチャージャーと3ポジション可変バルブタイミングシステムを搭載し、パフォーマンスとドライビングプレジャーの向上を実現しています。燃費性能は欧州複合で15.8km/Lです。ディーゼルは2.0LのBLUE dCiに160PSと200PSの2種類のチューニングが設定されています。ガソリン/ディーゼル共に環境性能は高く、ガソリンにはGPF(ガソリンパティキュレートフィルター)、ディーゼルにはSCRとAdBlueを採用しクリーンな排気ガスを実現しています。
駆動方式はFFのみ。トランスミッションは2ペダル6速デュアルクラッチトランスミッションのEDCが全車に設定されています。
走行性能とハンドリング
サスペンションはフロント:マクファーソン・ストラット、リア:トーションビームを採用。オーソドックスな組み合わせですが、LCVをベースとしたMPVと比べて当初から乗用用途メインで設計されたエスパスは乗り心地よく、快適性が高くなっています。ほかにもドライバーの好みに合わせてサスペンション、エンジンレスポンス、EDCのギアチェンジタイミングなどを統合的に設定可能なMULTI-SENSEや、4Controlが設定されます。4Controlはルノーのタリスマンにも採用される四輪操舵システムです。リアタイヤを逆位相の制御を行うことにより、低速域ではBセグメント並の小回り。高速域では高い安定性を提供します。
ほかにもレベル2の自動運転システム「ハイウェイ&トラフィックジャムコンパニオン」を採用。先端のテクノロジーを搭載したエスパスは、快適性とレスポンスの良さを兼ね備え、ドライビングの楽しさをさらに高めています。
サイズとスペック
【全長×全幅×全高】4,857×1,914×1,677 mm
【ホイールベース】2,884mm 【トレッド】前/後:1,630 / 1,621mm
【車両重量 1,708kg
●エンジン
【構成】水冷直列4気筒ターボ DOHC16V フロント横置 気筒休止機構付
【総排気量】1,798cc 【直径×内径】-×-mm 【圧縮比】-:1
【最高出力】225ps(165kw)/5600rpm 【最大トルク】300Nm/1750rpm
【燃料容量】56L
●駆動系
【駆動方式】FF 【トランスミッション】7EDC
【サスペンション】(前)マクファーソンストラット / (後)トーションビーム
【ブレーキ】(前)ベンチレーテッドディスク / (後)ディスク
【タイヤ】(前後)235/55R19
●パフォーマンス
【最高速度】224km/h 【0-100km/h加速】7.9秒
【燃費】約15.8km/L(新欧州複合基準)【価格】欧州仕様 2020モデル:€51,956
歴史とトリビア
ルノー エスパス関連の歴史とトリビアを簡単にご紹介します。
- ミニバンのパイオニア言えるモデル
- 初代から3代目までマトラ社が生産
- 5代目モデルはコンセプトカー「イニシアルパリ」を具体化
- TCe225ユニットはアルピーヌA110の流れを汲むユニット
- 2代目モデルにルノーF1のV10エンジンを搭載したコンセプト「エスパスF1」があり
- 5代目モデル以降右ハンドル仕様は生産されていない
ライバル
欧州にも多くのMPVがありますが、クロスオーバー要素を盛り込んだエスパスのようなMPVは唯一無二な存在。強いていうなら近しいライバルとしてフォルクスワーゲン・シャランとフォード S-MAXを挙げます。そのなかでもS-MAXのヴィニアーレ仕様は、エスパスのInitialParisの対抗馬となる唯一のライバルと言えそうです。
- フォルクスワーゲン シャラン
- フォード S-MAX
並行輸入するなら。オススメのグレードと価格情報
日本でも人気のジャンルであるMPV(ミニバン)ですが、ルノーはカングーが大人気な一方、エスパスは初代モデルから一貫して正規導入された実績はありません。そのため確実に手に入れるなら並行輸入が確実な方法です。
新型エスパスのグレード構成は以下の通りです。右ハンドル英国仕様は設定されていないため、左ハンドル欧州仕様のみの設定になります。
グレード構成(左ハンドル欧州仕様)
- LIFE
17インチアルミホイール、オートホールド付き電気式パーキングブレーキ、2ゾーンオートエアコン、9.3インチEASYLINKなどが装備 - LIMITED
18インチアルミホイール、LEDデイタイムランニングライト、歩行者検知機能付きブレーキアシスト、運転席/助手席シートヒーター、ナッパレザーステアリングなどが装備 - Initial Paris
19インチアルミホイール、LEDマトリクスビジョン、InitialParisロゴ入り専用フロントグリル、1列目2列目リラックスヘッドレスト、アダプティブ・クルーズ・コントロール、360度パークアシスト、専用ナッパレザートリムなどが装備
全車標準では2列5シーターになりますが、全てのグレードに3列目シート、3ゾーンオートエアコン、3列目モジュラーワンタッチフォールディングがセットになった「7シーターパック」が設定されています。
そのなかでもおすすめは、Initial ParisにガソリンTCe225ユニット、これに7シーターパックを選択した組み合わせです。妖艶な色気を感じるInitial Paris仕様に、アルピーヌ譲りのハイパワーなTCe225はハイエンドクロスオーバーMPVとなるエスパスの魅力を十分に味わえるチョイスです。
国産ハイエンドミニバンとはひと味もふた味も違うエスパス。知る人ぞ知るこの一台で、上質な毎日を過ごしてみませんか?
- ルノー エスパス INITIAL PARIS TCe225 EDC GPF(7シーターパック付き)(左ハンドル欧州仕様)
- ルノー エスパス LIFE TCe225 EDC GPF(5シーター)(左ハンドル欧州仕様)
ほかにもベーシックグレードや、2列5シーター仕様も並行輸入できますので、お気軽にお問い合わせください。
(€1=124円時・現地値引き交渉前)
(現地値引き交渉前価格:€51,956)\8,585,000
(現地値引き交渉前価格:€43,670)\7,386,000
掲載価格について(為替差益、現地ディスカウント還元!)
※ウィズトレーディングでは参考乗り出し価格例として新車、中古車は掲載時の為替レートで表記しておりますが、お見積り等はご依頼時点の為替レートを適用、差益分があれば還元させていただきます。
また、欧州各国の仕入れ先はディーラーとの価格交渉も頑張っております。これらのディスカウントも当然、皆様へのご提案価格へ反映させていただきます。
現地との綿密な相談による「正確さと速さ」をモットーにしています
海外では仕様・オプション等の位置づけが日本の慣習と異なることも多く、並行輸入では注意が必要です。新車・中古車共にご納得のできる仕様を確実にご納車出来るように、時差を考慮しつつ、仕入れ先とは何度も仕様確認や質問事項をやり取りしており、正確さと速さをモットーに務めております。
短い納期でお買い得な新車/中古車在庫もあります。
メーカーへの新車発注と比べて比較的に短い納期かつ、お買い得な価格で購入できる新車販売店在庫、ディーラーデモカーアップをはじめ、デリバリーマイレージの登録済み未使用車、新古車、中古車などの現地在庫を並行輸入可能です。現時点では2020年のフェイスリフトモデルの流通は少ないため、今回、ウィズトレーディングではフェイスリフト直前のエスパスのお買い得な現地在庫をご用意しました。新車発注の通常価格とぜひ比べてみてください。
どの物件も一点限りのため、既に売約済みの場合がありますのでご了承ください。紹介している物件以外にも現地在庫をお探しできますので、お気軽にお問い合わせください。
年式:2019年
走行距離:100キロ
色:シルバー
内装:ブラウンレザー
€1=124円時の為替レートで
全国納車(陸送費別途)承ります。
年式:2019年
走行距離:7,800キロ
色:ブラック
内装:ブラウン/ホワイトレザー
€1=124円時の為替レートで
全国納車(陸送費別途)承ります。