並行輸入 新車|新型ルノー セニック/グランセニック(2016-)に乗る。日本未導入MPVの概要・スペック・価格・特別仕様車の情報。

ルノー グランセニック ルノー
ルノー グランセニック

欧州では各社にラインナップされている欧州CセグメントMPV(多目的車)。その中でもパイオニアと言われているのが今回紹介するルノー セニック/グランセニック(RENAULT Senic/Grand Senic)です。2016年のモデルチェンジで新たなコンセプトを取り入れ進化を遂げました。今回はセニック/グランセニックの概要・スペック・価格・特別仕様車等、並行輸入で乗るための情報をご紹介します。

ルノー セニック/グランセニックとは

ルノー セニック

ルノー セニック

欧州ミニバンの先駆けとなるMPVの「エスパス」を1980年代にいち早く導入したフランス・ルノー。MPVに作りに長けたルノーがメガーヌの派生車種としてリリースしたのがメガーヌ・セニックでした。欧州で主力となるCセグメントモデルを初めてMPVのベースしたことでメガーヌ・セニックは発売直後からたちまち大ヒットに。その後フォルクスワーゲン トゥーランやボクスホール/オペル ザフィーラをはじめ、数々のフォロワーがリリースされたことからも人気っぷりが伺えます。

2003年デビューの2代目モデルからメガーヌの名前が取れセニックとして独立。その際3列シートのグランセニックもラインナップに追加されました。現在販売されているモデルは4代目モデルで2016年のジュネーブモーターショーでデビューし、同年欧州市場で販売開始されています。

ココがスゴイ!ルノー セニック/グランセニック

ルノー セニック/グランセニックを語るうえで外せないポイントが以下の5つです。

  • 日本で乗るのに適したCセグメントベース
  • ニーズに合わせて2種類のホイールベースが設定
  • ミニバン的MPVからクロスオーバー要素を取り入れ進化
  • GT-Rにも使われる技術を採用した新パワーユニットを設定
  • 精悍な雰囲気の特別仕様車も新たに追加
ルノー エスパス:1984年にデビューしたルノー初のMPV。1980年代前半、今までのワンボックスやバンとは違い、乗用車の快適性を持ったMPVが各市場において近いタイミングでデビューしました。北米のダッジ キャラバン、日本の日産プレーリー/三菱シャリオ、そして欧州のルノー エスパスがこれに当たると言われ、ミニバンの元祖とされています

4代目モデルは、従来モデルが一般的な背の高いミニバンタイプのボディタイプであったのに対し、ロードクリアランスを確保しつつ、より低くワイドに、クロスオーバーSUVの要素が濃いモデルになりました。

ルノー セニック コンセプト動画(約1分10秒)

スタイリングとインテリア

  • MPVでありながらクロスオーバー要素を持った力強いエクステリア
  • スタイリッシュなバイトーンカラーも用意
  • 大画面R-Linkを中心としたインパネ
  • どこもまでも走って行けそうなシートを全員に

エクステリアで目を引くのはやはりデザイン。航空機のキャノピーを思わせるワンモーションフォルムに、現行モデルではMPVから脱却してクロスオーバーSUV要素が盛り込まれました。低くワイドになったボディと装着された20インチの大径アルミホイールがよりこの雰囲気を後押ししています。兄貴分となるエスパスが先行してクロスオーバー要素を取り入れたモデルチェンジをしているため、セニックはさながら「リトルエスパス」と言っても過言では無いでしょう。

ボディタイプは従来モデルと同じく、2列シート5人乗り標準ホイールベースのセニックと、3列シート7人乗りロングホイールベースのグランセニックの2種類が設定されています。ボディカラーはモノトーン/バイトーンそれぞれが豊富に設定されているのも魅力です。

ボディタイプは豊富な12色。さらにバイトーンカラーも11種類が設定

インテリアはシンプルかつモダンな雰囲気で、高い質感を持つものに仕上がっています。そのなかでも目を引くのはルノーの最新インフォテインメントシステム「R-Link 2」を中心としたインパネデザインです。縦型の8.7インチ大型タッチディスプレイ備えたこのシステムは、ナビゲーションやスマートフォンとのミラーリングディスプレイだけではなく、車両の各種情報も設定可能です。

シートはルノー各モデルに共通する、たっぷりと余裕があり掛け心地が良いもの。さながらどこまでも走っていけそうなこのシートが乗員全ての(5人/7人)分しっかりと用意されています。オーディオは一部グレードにBOSE社が出掛けたEnergy Efficient Soundシステムを設定。11スピーカーを備えたこのシステムは車内を優れた音響空間に変貌させます。

また、ルノー各モデルに上級グレードとして設定されるInitial Paris仕様はセニック/グランセニックにも設定されています。(左ハンドル仕様のみ)かつてのバカラグレードを彷彿させるラグジュアリーな専用レザーシートをはじめ、パープルカラーのアンビエントライトの演出が特別なモデルであることを主張します。

ノーマルモデルにも高級感を演出するブラックレザーシート(£650)やナッパレザーステアリング(£95)が設定

搭載されるエンジンと燃費

搭載されるエンジンはガソリンが1.3L 直4ターボが3仕様、ディーゼルは1.8L 直4ターボが2仕様それぞれ設定されています。※ハイパワー版はEU仕様 左ハンドル車のみの設定です。

  • ガソリン
    1.3L 直4ターボ Energy TCe115 115PS(85Kw) /220Nm 6MT※
    1.3L 直4ターボ Energy TCe140 140PS(103Kw) /220Nm 6MT/7EDC
    1.3L 直4ターボ Energy TCe160 160PS(117Kw) /260Nm:6MT 270Nm:7EDC※
  • ディーゼル
    1.8L 直4ターボディーゼル Blue dCi120 120PS(88kw)/300Nm 6MT/7EDC
    1.8L 直4ターボディーゼル Blue dCi150 150PS(110kw)/340Nm 6MT/7EDC※

ガソリンエンジンはEnergy TCe140と呼ばれるダウンサイジングターボで、以前設定されていた1.2Lから1.3Lに排気量アップしました。ルノーではH5Hと呼ばれるこのエンジンは、2018年にフルモデルチェンジしたメルセデスベンツAクラスに搭載されるOM282型1.3Lと同等のエンジンで、ルノー主導の設計と言われています。

このユニットの特徴はミラーボアコーティングと呼ばれるコーティング技術。日産GT-Rにも使われている技術でエンジン内部のフリクション低減に寄与しています。これにより新欧州複合基準14.7km/L(TCe140仕様)の低燃費とEuro6D-Tempに適合する環境性能を実現。ルノー日産&ダイムラーとのアライアンスを活かした新世代ユニットと言えるでしょう。

ディーゼルのdCiも以前の1.5L/1.6Lユニットから排気量アップしつつこちらも最新のEuro6D-Tempに適合しています。

トランスミッションは6MTと7速デュアルクラッチトランスミッションのEDCがそれぞれ設定されています。駆動方式はFFのみです。

走行性能とハンドリング

大径ホイールを履いてもキビキビとした走りを実現

大径ホイールを履いてもキビキビとした走りを実現

サスペンションにはフロントにマクファーソン・ストラット、リアにトーションビームの組み合わせ。このクラスでは一般的なチョイスですが、キビキビとした走りが楽しめるものに仕上がっていると現地では評判です。新採用の20インチ大径ホイールによる乗り心地の悪化を懸念する向きもあったようですが、うまくいなせるチューニングが施され、しっかり履きこなしているようです。

サイズとスペック


●寸法・重量
【全長×全幅×全高】4,634×1,866×1,655 mm
【ホイールベース】2,804mm 【トレッド】前/後:1,602 / 1,596mm
【車両重量】1,604kg
●エンジン
【構成】水冷直列4気筒直噴ターボ DOHC16V フロント横置
【総排気量】1,330cc 【直径×内径】72.2×81.4mm 【圧縮比】-:1
【最高出力】140ps(103kw)/5000rpm 【最大トルク】240Nm/1600rpm
【燃料容量】59L
●駆動系
【駆動方式】FF 【トランスミッション】7EDC
【サスペンション】(前)マクファーソンストラット / (後)トーションビーム
【ブレーキ】(前)ベンチレーテッドディスク / (後)ディスク
【タイヤ】(前後)195/55R20
●パフォーマンス
【最高速度】194km/h 【0-100km/h加速】10.4秒
【燃費】約14.7km/L(新欧州複合基準)【価格】英国仕様 2019モデル:£27,915

歴史とトリビア

ルノー セニック関連の歴史とトリビアを簡単にご紹介します。

  • 2代目モデルまでは日本市場にも正規導入実績あり
  • 初代モデルにはオーストリアのプフ社が手がけた本格的AWDモデルの「RX4」があり、日本にも正規導入されていた
  • 3代目モデルにはSUVルックの「XMOD」が設定
  • 4代目モデルは、2011年のコンセプトモデル「R-スペースコンセプト」がモチーフと言われている
  • 以前はディーゼルハイブリッド仕様も設定されていた

ライバル

初代メガーヌ・セニックのヒット以降、欧州市場でも各社がラインナップするようになったCセグメントMPV。そのためセニック/グランセニックには多くのライバルが存在します。特に近いライバルは、同じフランスのシトロエン C4スペースツアラーや、プジョー 5008ではないでしょうか。

  • シトロエン C4スペースツアラー
  • プジョー 5008
  • フォルクスワーゲン トゥーラン(ゴルフトゥーラン)
  • ボクスホール/オペル ザフィーラ
  • BMW 2シリーズアクティブツアラー
  • メルセデスベンツ Bクラス

並行輸入するなら。オススメのグレードと価格情報

オススメは7人全員がグランドツーリングを楽しめるグランセニックの上級グレード「Signature」に1.3Lガソリンの新ユニットTCe140と7速EDCの組み合わせでしょう。次点としてエントリーグレード「Play」の6MT仕様をピックアップしておきます。

  • ルノー グランセニック Signature TCe140 EDC Auto
  • ルノー セニック Play TCe140 6MT
セニック/グランセニック InitialParis(左ハンドル仕様のみ)

セニック/グランセニック InitialParis(左ハンドル仕様のみ)

他にも上級仕様のInitialParis(左ハンドルのみ)、3列目シートが不要な方には、取り回しや機動力に優れ、軽快感もあるノーマルホイールベースのセニックも並行輸入可能ですのでお気軽にお問い合わせください。

ルノー セニック/グランセニックを並行輸入した場合の国内乗り出し価格(£1=135円時・値引き交渉前価格)
ルノー グランセニック Signature TCe140 EDC Auto
(値引き交渉前現地価格:£27,920)\5,233,000
ルノー セニック Play TCe140 6MT
(値引き交渉前現地価格:£21,720)\3,981,000

英国仕様右ハンドル車を横浜近郊に納車した場合の乗出し価格(1年20,000km保証付)例です。
オプション装備、有償カラー料金、他地域への納車費用は別途となります。
特殊な地域以外は全国納車対応いたします。
現地ディスカウント還元!
掲載価格は記事公開時点における為替レートにより定価ベースで算出していますが、モデル・タイミングによっては「現地でのディスカウント(値引)」が期待できるものも少なくありません。まずはご相談ください。
右ハンドル・左ハンドル対応!
ウィズトレーディングでは英国(イギリス)をはじめドイツ、フランス、ベルギー他、欧州数か国に対応できるサプライヤーと協力体制を敷いています。英国仕様の右ハンドル車、その他欧州仕様の左ハンドル車もご用意できます。

ディーゼル車をご希望の方へ

参考乗出し価格が掲載されていない場合には、別途お見積りいたしますのでお問合せ下さい。

なお、ディーゼル車を取り巻く環境は年々厳しくなっています。ディーゼルエンジン搭載車をご希望の場合には以下の記事もご覧ください。

画像と動画

特別仕様車 SL Black Editionが追加されました(2019-)

グランセニック SL Black Edition(2019年追加)

グランセニック SL Black Edition(2019年追加)

2019年5月、本国フランス仕様にセニック/グランセニックの特別仕様車「SL Black Edition」が追加されました。これにはブラックアウトされた20インチの「シルバーストーン」アルミホイールや、LEDヘッドライトをはじめ、インテリアにも専用アルカンターラシートなどが採用されています。現時点(2019年6月)では左ハンドルのみですが、こちらも並行輸入できますのでお問い合わせください。

掲載している情報は記事公開時におけるものです。現在では仕様変更や一部改良、販売価格の変更等が行われている場合があります。公式サイトやカタログ等をご確認いただき、ご不明な点は遠慮なくご相談ください。

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