日本にも導入されるコンパクトなT-CROSSから、現在は日本未導入で大柄なトゥアレグ、そして解放感溢れるオープンボディのT-ROCカブリオレまでSUV/クロスオーバーモデルのラインナップが充実しているフォルクスワーゲン。そのなかでもクラス初のジャンルとなる新たなモデルがラインナップに加わりました。
今回はフォルクスワーゲンがリリースするクーペルックなCUV(クロスオーバー・ユーティリティ・ヴィークル)、「タイゴ」(Volkswagen Taigo)を解説。概要・スペック・価格・並行輸入で乗るための情報を解説します。
フォルクスワーゲン タイゴとは
タイゴはフォルクスワーゲンのBセグメントコンパクトCUVです。日本でも人気のSUVと比べてCUVという単語は耳慣れないかも知れませんが、従来のSUVと比べてよりオンロードの快適性を重視しスタイリッシュな外観を持ったモデルを指します。BセグメントクラスのCUVはフォルクスワーゲンだけでなくクラス初となります。ボディサイズは全長:4,266mm×全幅:1,757mm×全高:1,518mmと同社ではポロとT-CROSSの中間にあたり、国産車ではマツダ CX-3やホンダ ヴェゼルに近いサイズです。全高は1,550mmを切っているため、日本のタワーパーキングにも入るジャストサイズと言えるでしょう。
現在販売されているのは欧州で2021年に新たに追加されたブランニューモデルですが、先行して2020年に南米でニーヴァス(Nivus)のネーミングでデビューしたモデルの欧州版となります。そのため、南米ブラジルのフォルクスワーゲンで開発されましたが、生産はポロと同じくスペイン・バンプローナ工場で生産されます。ベースをポロとするため、プラットフォームはフォルクスワーゲンMQB-A0プラットフォームを採用。プラットフォームを共有する車種にはポロやT-CROSSのほかに、セアト アローナや、シュコダ カミックなどグループ内に多くの車種があります。
メーカーはタイゴのリリースに際して、高価格帯のCUVで成功したクーペルックのボディスタイルをこのクラスに適用したことを大きくアピールしています。
フォルクスワーゲン タイゴ コンセプト紹介動画(約45秒)
ココがスゴイ!フォルクスワーゲン タイゴ
フォルクスワーゲン タイゴを語るうえで外せないポイントが以下の5つです。
- Bセグメント初のCUVモデル
- コンパクトでエレガントなクーペルックボディ
- 日本の立体駐車場にも収まる全高
- 最新世代のインフォテイメントシステムを採用
- IQ.DRIVEドライブアシスタントを採用
スタイリングとインテリア
- エレガントさと力強さが同居したエクステリア
- 全てのエクステリアライティングにLEDを採用
- 乗員空間を犠牲にせず美しくクーペ化
- 視覚的に人間工学を考慮したインテリア
エクステリアは低く構えたプロポーションと、短めのフロントオーバーハングに対して意図的に長くデザインされたリアオーバーハングが視覚的にクラスレスな安定感を与えています。そしてタイゴのポイントはやはりデザイン。Aピラーからリアに向かって傾斜するクーペ的な美しいルーフラインをもつ一方、無骨な無塗装フェンダーなどエレガントさと力強さが同居しています。ほかにもリアに向かって急激に上昇するウィンドウラインとその下にはトルネードラインと呼ばれるポロにも採用された矢印的なダブルラインが印象的です。これらのデザイン処理はサイズはT-CROSSに近くてもタイゴはデザインコンシャスなコンセプトであることが感じられます。
もうひとつのポイントは各所のLED化。ヘッドライトからリアランプまで全てのエクステリアライティングにLEDを採用。これは新型ゴルフをはじめ、IDシリーズなどに共通する最新のポリシーです。リアには1本連続したライトストリップが貫かれることで車幅を強調し、スポーティな魅力を高めています。さらにオプションでIQ.LIGHT(LEDマトリクスヘッドライト)も選択可能です。
インテリアは全体的にインパネが水平方向を強調してデザイン。デジタルメーターとインフォテイメントシステムのタッチスクリーンは融合され、エアコンを除く主要なユニットはフロントドアまで続く一本のライン上に配置されています。これは整頓された印象を与えるだけでなく人間工学に基づき同じ高さで配置することで視線の移動を減らす効果があります。
シートの配置も考慮されており、クーペスタイルであっても後席の頭上空間が狭くならないように確保されています。これに加えロングホイールベースにより全ての乗員に快適な着座位置を提供し、乗員空間を犠牲にせずに美しくクーペ化されています。
デジタル面では、デジタルメータークラスターが標準装備されるほか、最大9.2インチのタッチスクリーンと組み合わされるインフォテイメントシステムにはフォルクスワーゲンでは最新の第3世代となるMIB3がベースとなっており、有線のスマートフォン接続だけでなく、ワイヤレスで接続可能なApp-Connect-Wirelessも設定されています。
搭載されるエンジンと燃費
パワーユニットは、ガソリンのみの設定。
- ガソリン
1.0L 直3 ターボ TSI 95PS (70kw)/175Nm
1.0L 直3 ターボ TSI 110PS (81kw)/200Nm
1.5L 直4 ターボ TSI 150PS (110kw)/250Nm
1.0L 直3ターボは95PSと110PSの2種類が設定。日本にもポロやT-CROSSで導入されるフォルクスワーゲンで最小クラスとなるダウンサイジングターボユニットです。グループ内の多くのモデルにも設定されており、燃費性能は欧州複合で18.1km/Lです。1.5L 直4ターボは排気量に少し余裕をもたせて低燃費性能と高い環境性能を実現した最新のライトサイジングターボユニット。こちらもポロのR-Lineで日本にも導入されています。
駆動方式はFF、トランスミッションは5MTおよび6MTを中心に、2ペダルの7DSGが1.0Lの110PS仕様と1.5L仕様に設定されています。
走行性能とハンドリング
サスペンションはフロント:マクファーソンストラット、リア:トーションビームを採用。同クラスのSUVモデルより重心が低いためより自然なドライビングフィールを提供します。
走りに関するトピックは、最新の半自動運転システムとなるIQ.DRIVEトラベルアシスタントの採用。これはフロントエンドに設置されたレーダーシステムとフロントガラスに設置されたカメラを用いて環境モニタリングし、シティ・エマージェンシーブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)機能やレーンキープ付きクルーズコントロールなどの運転支援システムと協調することで30km/hから210km/hまでの幅広い速度レンジでアシストします。このIQ.DRIVEトラベルアシスタントは一部グレードで選択可能です。
サイズとスペック
【全長×全幅×全高】4,266×1,757×1,518 mm(ミラー部分を含まず)
【ホイールベース】2,554mm 【トレッド】前/後:- / -mm
【車両重量 1,242kg
●エンジン
【構成】水冷直列3気筒ターボ DOHC12V フロント横置き 気筒休止機構付
【総排気量】999cc 【直径×内径】 -×-mm 【圧縮比】-:1
【最高出力】110ps(81kw)/-rpm 【最大トルク】200Nm/2000-3000rpm
【燃料容量】40L
●駆動系
【駆動方式】FF 【トランスミッション】6MT
【サスペンション】(前)マクファーソンストラット / (後)トーションビーム
【ブレーキ】(前)ベンチレーテッドディスク / (後)ディスク
【タイヤ】(前後)205/55R17
●パフォーマンス
【最高速度】191km/h 【0-100km/h加速】10.4秒
【燃費】約18.1km/L(新欧州複合基準)【価格】欧州仕様 2021モデル:€27,530
歴史とトリビア
フォルクスワーゲン タイゴ関連の歴史とトリビアを簡単にご紹介します。
- 南米で開発「ニーヴァス」の名前で先行デビュー
- 生産はポロと同じくスペイン・バンプローナ工場で生産
- ポロとT-CROSSの中間となるボディサイズ
- ポロとホイールベースは同一
ライバル
欧州BセグメントクラスCUVとしてのタイゴは現時点ではオンリーワンな存在と言えますが、ボディサイズが近いクロスオーバーとして見るならばプラットフォームを共用するセアト アローナをはじめとする多くの車種がライバルとなります。
並行輸入するなら。オススメのグレードと価格情報
欧州で発売以降、早速市場でも好評を得ているタイゴ。クラス初のエレガントなCUVとして日本にも正規で導入される可能性もありそうですが、Tクロスとセグメントが被るために微妙とも言われています。現時点で正式なアナウンスはありません。そのためタイゴをいち早く確実に手に入れるなら並行輸入が確実な方法です。
タイゴのグレード構成は以下の通りです。右ハンドル英国仕様、左ハンドル欧州仕様共に展開されています。
グレード構成(右ハンドル欧州仕様)
- Life
16インチアルミホイール、8インチデジタルコックピット、App-Connect-Wireless(AppleCarPlay/AndroidAuto)トラベルアシストなどが装備 - Style
(Lifeに対して)17インチアルミホイール、10.25インチデジタルコックピットPRO、IQ.LIGHT LEDデイタイムランニングライト、2ゾーンオートエアコン、スポーツコンフォートシートなどが装備 - R-Line
(Styleに対して)17インチ「バレンシア」アルミホイール、アクティブコンビネーションフィルター付き2ゾーンオートエアコン、リアプライバシーガラス、R-Line専用バンパー、ロゴ入りスカッフプレート、ロゴ入りシートなどが装備
グレード構成(左ハンドル欧州仕様)
- Taigo
16インチスチールホイール、デイタイムランニングライト付きLEDヘッドライト、エアコン、マルチファンクションステアリングホイール、デジタルコックピットなどが装備 - Life
(Taigoに対して)16インチアルミホール、ブラックルーフレール、App-Connect(AppleCarPlay/AndroidAuto)、パーキングエイドなどが装備 - Style
(Lifeに対して)17インチアルミホイール、シルバーアルマイトルーフレール、IQ.LIGHT LEDデイタイムランニングライト、LEDマトリクスヘッドライト、App-Connect-Wireless、スポーツコンフォートシートなどが装備 - R-Line
(Styleに対して)17インチ「バレンシア」アルミホイール、R-Line専用シートやセンターパネル、フォグランプ、コーナリングライトなどが装備
そのなかでもタイゴのすすめは、左ハンドル欧州仕様のR-Lineグレードに1.0L TSIの110PS仕様に6MTの組み合わせです。これは美しくそしてスポーティー装いのR-Lineグレードに低燃費な1.0L TSIのなかでもハイパワーな110PS仕様に6MTの組み合わせは、運転を積極的に楽しみたい方に向けてのチョイスです。BセグメントCUVのパイオニアとなる、小さくても美しいクロスオーバーを日本でいち早く手に入れてみませんか?
- フォルクスワーゲン タイゴ R-Line 1.0TSI 110PS 6Speed-Manual(左ハンドル欧州仕様)
- フォルクスワーゲン タイゴ Life 1.0TSI 110PS 7Speed-DSG(左ハンドル欧州仕様)
ほかにも右ハンドル英国仕様をはじめ、2ペダルDSGやベーシックグレードなども並行輸入可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
(€1=125円時・現地値引き交渉前)
(現地値引き交渉前価格:€27,530)\4,988,000
(現地値引き交渉前価格:€25,655)\4,746,000
掲載価格について(為替差益、現地ディスカウント還元!)
※ウィズトレーディングでは参考乗り出し価格例として新車、中古車は掲載時の為替レートで表記しておりますが、お見積り等はご依頼時点の為替レートを適用、差益分があれば還元させていただきます。
また、欧州各国の仕入れ先はディーラーとの価格交渉も頑張っております。これらのディスカウントも当然、皆様へのご提案価格へ反映させていただきます。
現地との綿密な相談による「正確さと速さ」をモットーにしています
海外では仕様・オプション等の位置づけが日本の慣習と異なることも多く、並行輸入では注意が必要です。新車・中古車共にご納得のできる仕様を確実にご納車出来るように、時差を考慮しつつ、仕入れ先とは何度も仕様確認や質問事項をやり取りしており、正確さと速さをモットーに務めております。