並行輸入車を購入するメリットとデメリットを理解しておきましょう
並行輸入車の購入を考えている方の周囲でも「並行輸入車なんて止めておけ!」という方がいるのではないでしょうか。それでも、並行輸入でクルマを買われる方は相応におられます。私たちが並行輸入車のご購入を後押ししているのも、メリットやデメリットを理解してご自身のライフスタイルをより良いものにしていくことのお手伝いをしたいと考えているからにほかなりません。
納期や価格、アフターサポートを考えても必ずしもいいことばかりではありませんが、メリットやデメリットを良く理解し、ご自身のライフスタイルやカーライフをより良いものにしたい!変えてみたい!という方はぜひ、一歩を踏み出していただきたいと思います。
可能な限りのサポートをウィズトレーディングでお手伝いさせていただきます。ご納車後もお客様とより良い関係を保ち続けることができれば幸いです。
ここでは並行輸入車を購入するメリットとデメリットをいくつかご紹介します。
並行輸入車を購入する場合のメリットは
まずは並行輸入車を購入する場合のメリットをまとめてみました。
並行輸入車を購入する場合のメリット一覧
- 日本市場に正規参入していないメーカーのモデルを購入することができます。
- インポーターが日本に正規導入していないモデルを購入することができます。
- 正規の日本仕様があるモデルでも日本に導入されていない仕様を選べます。
- 国内で販売台数限定モデルの抽選に漏れても、本国仕様や海外仕様を購入できる可能性があります。
- 自分の拘りを反映したクルマに乗れるという、何物にも代え難い満足感が得られます。
- クルマを通じた出会いや交流で人生観が変わる場合もあります。
- 円安の場合には価格が下がる場合があります。
順に補足説明していきます。
日本市場に正規参入していないメーカーのモデルが買える
日本に正規のインポーターが無いメーカーのクルマは並行輸入しか購入の選択肢がありません。ウィズトレーディングでもご紹介しているセアト、シュコダ、ダチア等のようにこれまでも日本に輸入代理店が無かったメーカー、あるいはフォードやオペルのように日本市場から撤退したメーカーのクルマがこれにあたります。
インポーターが日本に正規導入していないモデルが買える
これは海外では販売されているが、(今のところ)日本に正規導入されないクルマのこと。これも並行輸入が現実的な購入の選択肢です。シトロエンのベルランゴ、C4カクタスやプジョー リフター、PSAとトヨタの合弁であるアイゴ・108・C1他、ルノー エスパスや欧州版の日産マイクラ等もこれに該当します。
中には後に台数限定や正規で導入されるものもありますが、先行して話題のモデルに乗れるということは気持ちの良いものです。
正規の日本仕様があるモデルでも日本に導入されていない仕様を選べる
続いてはより通な拘り。正規輸入モデルに自分が望む仕様の設定が無い場合です。エンジン、ミッション、ハンドル位置、ボディカラー、内装、特殊なオプション等で満足がいかなかった経験をお持ちの方も多いと思います。これも並行輸入なら大分、解決できます。
限定車や日本割り当てが少ないクルマの最後の砦
世界限定●●台、日本向け●●台、といった台数限定のクルマも抽選に漏れれば購入できませんが、並行輸入であれば海外向けの個体を購入できる可能性が出てきます。
圧倒的に高い満足感・クルマを通じた出会いや交流で人生観が変わる場合も
変わって、購入者の精神的な側面から。自分が本当に乗りたいクルマに乗れる、人とは違ったクルマが手に入るということは、カーライフはもちろん、ライフスタイルにまで少なからぬ変化をもたらすと思います。利用するレストランや身に着けるファッション、ちょっとしたアイテムにも気を使うようになり、生活感が一変した、という声も。
また、近年、活発化している各種オフ会、SNS等のユーザーコミュニティーにおいて、日本未導入モデルの並行輸入車は一目置かれることが多いようです。積極的に情報発信する人はコミュニティ中心的存在にもなっています。さらに、似たようなクルマを選ぶ人は価値観も似ていることが多く、クルマを通じて、趣味のみならずビジネスにまで影響を及ぼす人脈を得ている方もいます。
円安の場合には価格が下がる場合が
最後に価格。多くの場合、並行輸入車の価格は為替レートの影響が直接反映されます。タイミングが良ければ思いの外、安価で購入することもできます。ただ、最近は正規輸入車も戦略的価格を打ち出してきており、円安時でも価格的なメリットはあまりない、と考えておいた方が無難です。
並行輸入車を購入する場合のデメリットは
次に並行輸入車を購入する場合のデメリットをまとめてみましょう。
並行輸入車を購入する場合デメリット一覧
- 正規輸入車とは保証の範囲や期間が異なる場合が多いです。
- リコールの対応も並行輸入業者・販売店の資質に左右されます。
- 補修部品の入手に時間や手間がかかる場合があります。
- 販売店ごとに価格表記がまちまちで乗り出しまでの総額がわかりにくいことがあります。
- 車検証における型式欄が「不明」となる場合が多々あります。
- 売却時の下取り価格が低くなりがちです。
- 自動車保険(特に任意保険)の加入に制約があったりします。
- ネットの自動車保険への加入は難しいです。
- 正規輸入車で展開されている低金利ローン(クレジット)等はまずありません。
- 銀行等金融機関の自動車ローンでも問題が出ることがあります。
まずは、ご購入の検討段階で意識しておくことからご説明します。
保証・リコール:問題ない販売店もあるが正規輸入車に一日の長あり。
正規輸入車の保証は国内市場やメーカーの意向に合わせ、インポーターが設定しているものです。並行輸入車の場合には並行輸入業者が独自に設定していることがほとんどです。必然的に正規輸入車はメーカーの支援がありますから期間も長めで内容も手厚いものになります。近年の新車保証では一般保証・塗装保証が3年間、走行距離無制限対応、ボディ腐食等は12年間の保証が一般的です。
並行輸入車の場合の保証期間も新車の品質向上に伴い、長くなる傾向にあると言えますが、一般保証・塗装保証が2年間、走行距離50,000-60,000km(少し前の正規輸入車の保証レベル)あたりが多いようです。リコールを含む重大な部品の不具合についてはメーカーのワールドワイドワランティ(世界保証)により対応するところがほとんどでしょう。
これらの保証やリコールへの対応力・姿勢は並行輸入業者・販売店の能力・資質に左右されることが多く、そのあたりのノウハウや姿勢を持つ販売店を選ぶことが賢明です。
補修部品の入手:ネット・物流社会になりほぼ問題なし
補修部品の入手も並行輸入車で良く問題にされてきたところです。人任せの旧態然としたやり方では部品の入手に手間取ることもありますが、近年のネット社会では直接的でスムーズな部品の入手が可能になっています。多くの販売店では何らかの部品確保のルートを持っていますし、価格設定が日本と異なる場合も多いので、思わぬ価格で入手できることもあるでしょう。消耗品等についてはOEM部品(純正部品メーカーの自社ブランド品)を使うことでランニングコストの圧縮も可能になってきています。
乗出しまでに必要な金額:最終的な見積りの価格を確認
並行輸入車では正規輸入車のような全国統一的な価格表記はありません。困ったことに、販売各社でまちまちな基準で価格表記していることが現実です。一見、高そうに見えても実は一番安上がりだったり、安いと思っていたところが実は高額だったりします。やはり最終的なお見積りの金額を見比べ、多少の差はあってもサポートのしっかりしている販売店を選びたいものです。
車検証における型式欄が「不明」になると・・・
並行輸入車の車検証の型式欄は「不明」あるいは「-XXXXX-」等と記載されます。後者は型式認定を受けた正規輸入車に類似性の高いモデルがあり、申告した場合、正規輸入車の排ガス規制記号を除いた部分が「ハイフン」で囲まれて記載されます。日本に類似車両が無い場合は「不明」となります。
自動車関連業界はこの「型式」を価格・料金の算定基準や指標として動いていることが多く、「不明」だと次のような問題が出ることがあります。
- 売却時の下取り価格が低くなりがちです。
- 自動車保険(特に任意保険)の加入に制約があったりします。
- ネットの自動車保険への加入は難しいです。
並行輸入車を売り慣れている販売店では、このあたりの問題に対しても何らかの対応策を持っていることが多いので、販売店への事前相談は必須です。
低金利ローン、金融機関の自動車ローン、リースについて
並行輸入車では正規輸入車のような超低金利のローン等は望めません。近年ではローン(クレジット)会社が多少気を利かせたローンを展開するケースもあるようですが、このあたりも販売店と相談の上、金融機関の自動車ローンを利用するケースが多いといえます。ローンの審査を通すにあたっても、提出書類や手続き等に一工夫必要なこともありますので販売店と相談の上、利用しましょう。
よく販売店と相談を。
並行輸入車販売店の多くは並行輸入車の販売におけるデメリットの多くを把握し、対応策や何らかの回避策を持っていることがほとんどです。多くの場合は対策が可能なので、まずはよく相談することが肝要です。