かつてはルノーのセカンドブランド的なポジションとして、シンプルでリーズナブルなモデルを販売してきたダチアですが、最近はコストを抑えつつも新たなライフスタイルを提案する一台を提供するブランドに移行しつつあるようです。そのなかで今や欧州でもめずらしい3列7シーターが選べるコンパクトモデルがフェイスリフトでさらに進化しました。
今回はダチアのコンパクトMPV「ジョガー(DACIA Jogger)」を解説。2025年にフェイスリフトされた新型モデルのガソリンエンジン仕様を中心に概要・スペック・価格・並行輸入で乗るための情報を解説します。
ダチア ジョガーとは
ジョガーはダチアのコンパクトMPVとなります。ボディサイズは全長:4,550×全幅:1,784mm(ミラー部分を含まず)×全高:1,684mmとBセグメントのモデルをベースにしつつも全長はCセグメント寄りのサイズとなります。国産車ではトヨタ カローラツーリングに近く、3列シートミニバンではトヨタ シエンタやホンダ フリードより少し大きく、トヨタ ノアや日産 セレナより小さいサイズ感となり、日本で乗るのにも扱いやすいサイズと言えるでしょう。
ジョガーとしては初代モデルとなり、3列7シーターMPVであったロッジーの実質的な後継モデルとして2021年にデビューしました。ミニバンよりもワゴンに近いシルエットのため、かつてロガンをベースにした3列7シーターモデルのロガンMCV(初代モデル)の再来のようにも感じます。市場でも好調なセールス実績を上げた結果、英国ファミリーカー・オブ・ザ・イヤー(2022年/2023年)や、ベスト・7シーター・フォー・バリューなど複数受賞しています。
- 前任モデルにあたるMPVのロッジー(2017年)
- ジョガーの初期モデル(2021年)
2022年にはダチアの新ロゴを採用したエクステリアやハイブリッドユニットの採用などのプレフェイスリフトが行われたのち、2025年には再びフェイスリフトが行われ、現在販売されているモデルとなります。同時にフェイスリフトされたコンパクトカーのサンデロをベースにしており、ルノー・日産・三菱アライアンスのCMF-Bプラットフォームを採用し、ホイールベースを大きく延長することで3列7シーターのレイアウトを実現しています。今回のフェイスリフトではよりアウトドアアイテム的な要素が色濃くなり、メーカーは「デザイン、テクノロジー、パワートレインの大幅なアップグレードを実現し、家族の価値を再定義し続ける一台」と共に、「欧州で最もリーズナブルなMPVモデルである」とコメントしています。
日本ではダチアブランドが展開されていないため、初期型以降、新型モデルを含めて日本に導入された実績はありません。
ココがスゴイ!ダチア ジョガー
ダチア ジョガーを語るうえで外せないポイントが以下の5つです。
- コンパクトなボディで3列7シーターを実現
- 環境にやさしい素材のパーツでアウトドア感を演出
- 車中泊やキャンプにも便利なアイテムがオプションで用意
- 最新ダウンサイジングターボユニットに6MTの設定
- 最新の安全装備にアップデート
スタイリングとインテリア
- ダチアの新デザイン言語を導入
- アウトドアアイテム的な要素が色濃くなったエクステリア
- 使い方に合わせて2列5人乗りと3列7乗りが選択可能
- 楽しく便利に使えるYouClipコンセプト
今回のフェイスリフトでは、エクステリアにダチアの新デザイン言語が導入されました。ヘッドライト上部に配置される逆T字型のLEDライトシグネチャーを初採用し、新たにデザインされたブラックのフロントグリルはヘッドライトを繋ぐピクセルのようなドットが印象的です。縦型リアランプにもLEDが組み合わされ、凸型のような造形にすることで視覚的なワイド感を演出しています。これらにより従来モデルと比べてより個性的でモダンな印象にアップデートされました。
新型モデルではこれに加えて、ボディの各所に再生プラスチックを20%含むマスティンテッド素材「Starkle」を使用したボディプロテクションが装備されます。最新のダスターで初採用された完全リサイクルが可能なこのパーツは、より高いアウトドア感を演出するだけでなく、環境に配慮しつつ日常的な傷からボディを守ります。
- ダチア ジョガー(リア)
- ダチア ジョガー(サイド:地形をモチーフにしたサイドストライプ付き)
- 新デザイン言語を導入したドットが印象的なフロントグリル
- EXTREMEグレードに装備されるブラックアルミホイール
インテリアでは新たにデザインされたインストルメントパネルが採用されました。従来より大型化されたタッチスクリーンを中心に、エクステリア同様に逆T字をモチーフとしたエアベントが装備されたほか、物理ボタンを多く配置しており確実なコントロールが可能です。シート配列は2列5人乗り(左ハンドル欧州仕様のみ)と3列7人乗りが設定されており、より耐久性を高めたシート素材が採用されました。
アウトドア感が高まった新型では、純正オプションで車中泊に便利な折りたたみ式の専用マットレスを含むスリープパックや、専用のロゴ入りオーニングなどが用意されています。
これに加えて新たにYouClipがインテリア各所に配置されました。ダチアの「必要不可欠でありながらクール」という哲学を具体化したコンセプトで、カップホルダーや衣類ハンガー、スマートフォンホルダーなどYouClipに対応した各種便利アイテムを装着することができ、より使い勝手のよい一台にカスタマイズできます。
インフォテインメントシステムは10.1インチのタッチスクリーンが組み合わされ、スマートフォンとはAppleCarPlay/AndroidAutoのワイヤレス接続が可能です。
- ジョガーのインテリア
- コンパクトなボディでも最大7人で移動できます
- 10.1インチに拡大されたタッチスクリーン
- オプションで選べる折り畳み式専用マットレス
搭載されるエンジンと燃費
パワーユニットはガソリンと、LPGバイフューエル、ハイブリッドの設定です。
- ガソリン
1.0L 直3 ターボ TCe110 110PS(81kw)/200Nm - バイフューエル(ガソリン/LPG)
1.2L 直4 自然吸気 ECO-G120 122PS(90kw)/197Nm - ハイブリッド
1.8L 直4 自然吸気+電気モーター Hybrid155 158PS(116kw)
ガソリンは1.0L 直3ターボのTCe110の1種類です。アルミブロック採用による軽量化をはじめ、可変バルブタイミングや可変容量オイルポンプなどを備える一方、タイミングチェーンを採用することで経済性にも優れたダウンサイジングターボユニットです。燃費性能は欧州複合で16.6Km/Lとなります。ほかにもダチアがローコストなエコユニットとして積極的に採用するガソリンとLPGが使えるバイフューエルのECO-G120と、フルハイブリッドのHybrid155が設定されています。
駆動方式はFFで、トランスミッションはTCe110とECO-Gに6MTのほか、ECO-GとHybrid155には2ペダルのオートマチックが組み合わされます。
走行性能とハンドリング
サスペンションはフロント:マクファーソン・ストラット、リア:トーションビームとなります。このクラスではコンベンショナルな組み合わせとなりますが、地上最低高を高めに確保することでアウトドアシーンでの走破性も高めています。
安全装備も今回のフェイスリフトでアップデートされました。衝突被害軽減ブレーキは、歩行者/自転車/バイク検知に対応した最新のものになり、オプションでマルチビューカメラなども選択可能です。
サイズとスペック
【全長×全幅×全高】4,550×1,784×1,684 mm(ミラー部分を含まず)
【ホイールベース】2,898mm 【トレッド】前/後:1,520 / 1,509mm
【車両重量 1,261kg
●エンジン
【構成】水冷直列3気筒ターボ DOHC12V フロント横置き
【総排気量】999cc 【直径×内径】 -×-mm 【圧縮比】-:1
【最高出力】110ps(81kw)/5,000-5,250rpm 【最大トルク】200Nm/2,900-3,500rpm
【燃料容量】50L
●駆動系
【駆動方式】FF 【トランスミッション】6MT
【サスペンション】(前)マクファーソンストラット / (後)トーションビーム
【ブレーキ】(前)ベンチレーテッドディスク / (後)ドラム
【タイヤ】(前後)205/60R16
●パフォーマンス
【最高速度】180km/h 【0-100km/h加速】11.2秒
【燃費】約16.7km/L(新欧州複合基準)【価格】欧州仕様 2026モデル:€22,090
歴史とトリビア
ダチア ジョガー関連の歴史とトリビアを簡単にご紹介します。
- 3列シートMPV「ロッジー」の実質的な後継車種
- コンパクトカーのサンデロをベースにMPV化
- 初代ロガンから派生した7シーター仕様の「ロガンMCV」に近いキャラクター
- 欧州車でもめずらしいコンパクト7シーターの設定
- ファミリーカー・オブ・ザ・イヤーなど多くの受賞実績
- ジョガーのベースとなるサンデロも同時にフェイスリフト
- 初代ロガンの派生モデル。3列7シーター仕様のロガンMCV
ライバル
欧州市場ではSUVのラインナップが多くなる一方、コンパクトMPVは少なくなりつつありますが、さらに3列7シーターモデルとなると今や稀有な存在と言えるでしょう。そのなかで近しいライバルとしてシトロエン C3エアクロスを挙げます。SUVではありますがコンパクトなボディに対して3列7シーター仕様が初設定された新型モデルは、アウトドア要素を高めたジョガーとジャンルを超えた好敵手となりそうです。
- シトロエン C3エアクロス
- フォルクスワーゲン トゥーラン(ゴルフトゥーラン)
- ルノー グランセニック(絶版モデル)
- シトロエン C4スペースツアラー(絶版モデル)
- フィアット 500Lワゴン(絶版モデル)
- シトロエン C3エアクロス
- フィアット 500Lワゴン(絶版モデル)
並行輸入するなら。オススメのグレードと価格情報
コンパクトなボディに3列7シーターも選べるジョガーですが、日本市場にはダチアブランドが展開されていないため、初期型モデル以降日本に正規導入された実績がありません。同様に新型モデルが正規導入される可能性も残念ながら低そうです。そのため、確実に手に入れるなら並行輸入がおすすめです。ジョガーのグレード構成は以下の通りです。現在左ハンドル欧州仕様、右ハンドル英国仕様共に設定されています。
グレード構成(左ハンドル欧州仕様)
- ESSENTIAL
16インチスチールホイール+フルホイールキャップ、LEDデイタイムランニングライト/ロービームライト、SUVライクなブラックフロント/リアスカート、ブラックルーフレール、フロントパワーウィンドウ、マニュアルエアコン、YouClip固定ポイント、リモート集中ドアロック、歩行者/自転車検知機能付き衝突被害軽減ブレーキ、リアパーキングアシストなどが装備 - EXPRESSION
(ESSENTIALに対して)電動調整ヒーテッドドアミラー、フォグランプ、ボディカラー同色ドアミラーハウジング/ドアハンドル、SUVライクなグレーフロント/リアスカート、シャークアンテナ、全席パワーウィンドウ(運転席ワンタッチ機能付き)、レザー調ステアリングホイール、10.1インチタッチスクリーン、バックカメラなどが装備 - EXTREME
(EXPRESSIONに対して)16インチブラックアルミホイール、フロントシート背面の折り畳み式テーブル、オートエアコン、7インチカラーメーター内ディスプレイ、スマートフォンワイヤレス充電パッド、電動パーキングブレーキ、フロントパーキングアシストなどが装備 - JOURNEY
(EXPRESSIONに対して)16インチ光沢仕上げアルミホイール、電動格納ドアミラー、フロントシート背面の折り畳み式テーブル、ヒーター付きフロントシート、ヒーター付きステアリングホイール、オートエアコン、スマートフォンワイヤレス充電パッド、電動パーキングブレーキ、マルチビューカメラなどが装備
グレード構成(右ハンドル英国仕様)
- ESSENTIAL
16インチスチールホイール+フルホイールキャップ、LEDオートデイタイムランニングライト、LEDヘッドライト、リアプライバシーガラス、フロントパワーウィンドウ、高さ調整可能なステアリングホイール、マニュアルエアコン、カラーメーター内ディスプレイ、リアパーキングセンサーなどが装備 - EXPRESSION
(ESSENTIALに対して)フロントフォグランプ、ボディ同色電動調整ヒーテッドドアミラー、モジュラー式ルーフバー、全席パワーウィンドウ(運転席ワンタッチ機能付き)、レザーステアリングホイール、オートエアコン、10.1インチタッチスクリーン、バックカメラ、キーレスエントリーなどが装備 - EXTREME
(EXPRESSIONに対して)16インチブラックアルミホイール、フロントシートヒーター、7インチカラーメーター内ディスプレイ、スマートフォンワイヤレス充電パッド、フロント/リアパーキングセンサー、マルチビューカメラなどが装備
ジョガーのオススメは左ハンドル欧州仕様、EXTREMEの7シーター仕様に、ガソリンTCe110と6MTの組み合わせです。16インチブラックアルミホイールをはじめ、Starkleのボディプロテクションなどフェイスリフトでアウトドア要素がより増したEXTREMEグレードに、多人数でも楽しめる3列7シーター、走りも積極的に楽しめる6MTと、新型ジョガーの魅力を最も味わえるチョイスです。ダチアのローコストなワゴンモデルとして選ぶなら、シンプルながら必要な装備はしっかり備えるESSENTIALグレードに広いラゲッジを備える5シーター仕様をベースにして、必要なオプションを使い方に合わせて加えていくのもよいでしょう。
ライバルモデルと比べて価格を抑え、使い勝手のよいジョガーは、普段の生活から、マットレスやオーニングをオプションで選んで車中泊をしながらアウトドアのキャンプまで楽しく使える一台です。フェイスリフトにて各所がアップデートされた最新モデルをいち早くお取り寄せしてみませんか。
- ダチア ジョガー EXTREME 1.0 TCe110 6MT 7シーター(左ハンドル欧州仕様)
- ダチア ジョガー ESSENTIAL 1.0 TCe110 6MT 5シーター(左ハンドル欧州仕様)
- ダチア ジョガー EXPRESSION 1.0 TCe110 6MT 7シーター(右ハンドル英国仕様)
ほかにも右ハンドル英国仕様をはじめ、2列5シーター/3列7シーターなどガソリンユニットの各仕様も並行輸入可能ですのでお気軽にお問い合わせください。
合わせてジョガーと同時にフェイスリフトされた、新型サンデロおよび、クロスオーバー要素を盛り込んだ新型サンデロ・ステップウェイ、前任モデルにあたるロッジーも並行輸入可能ですのでお気軽にお問い合わせください。
- ジョガーと同じタイミングでフェイスリフトされたサンデロ・ステップウェイ
- 前任モデルにあたるMPVのロッジー
(€1=160/£1=190円時・現地値引き交渉前)
(現地値引き交渉前価格:€22,090)\5,634,000
(現地値引き交渉前価格:€18,290)\4,955,000
(現地値引き交渉前価格:£20,295)\5,984,000
掲載価格について(為替差益、現地ディスカウント還元!)
※ウィズトレーディングでは参考乗り出し価格例として新車、中古車は掲載時の為替レートで表記しておりますが、お見積り等はご依頼時点の為替レートを適用、差益分があれば還元させていただきます。
また、欧州各国の仕入れ先はディーラーとの価格交渉も頑張っております。これらのディスカウントも当然、皆様へのご提案価格へ反映させていただきます。
現地との綿密な相談による「正確さと速さ」をモットーにしています
海外では仕様・オプション等の位置づけが日本の慣習と異なることも多く、並行輸入では注意が必要です。新車・中古車共にご納得のできる仕様を確実にご納車出来るように、時差を考慮しつつ、仕入れ先とは何度も仕様確認や質問事項をやり取りしており、正確さと速さをモットーに務めております。
画像と動画
- 新たに採用されたメーター内のカラーディスプレイ
- 逆T字をモチーフとしたエアベント
- コンパクトなボディに3列7シーターを実現
- 使い方に合わせて多彩なシートアレンジが可能です
- 広いラゲッジを活かして多くの荷物も運べます
- オプションで設定される専用オーニング






























