並行輸入 新車|ダチア ダスター(2021-)に乗る。日本未導入SUVの概要・スペック・価格の情報。

ダチア ダスター(2021年フェイスリフト版) ダチア
ダチア ダスター(2021年フェイスリフト版)

日本でSUVは人気のジャンルのですが、欧州も例外ではありません。そのため各メーカーがラインナップをしていますが、挑戦的なプライシングを掲げて欧州で大きな指示を得ている一台がフェイスリフトでより魅力的に進化しました。
今回はダチアの本格小型SUV、ダスター(DACIA Duster)の2021年に欧州でフェイスリフトした最新モデルを解説。概要・スペック・価格・並行輸入で乗るための情報を解説します。

ダチア ダスターとは

ダチア ダスター(2021年フェイスリフト版)

ダチア ダスター(2021年フェイスリフト版)

ダスターは、ダチアのBセグメントクラスのSUVです。ボディサイズは全長:4,341mm×全幅:1,804mm×全高:1,693 mm(2WD仕様:ミラー部分を含まず)と、国産車ではホンダ ヴェゼル、マツダ CX-30などに近く、アライアンス内の日産ではキックスとエクストレイルの中間ぐらいのサイズになります。

初代モデルは2010年にデビュー。人気のSUVジャンルにダチアとして初めて投入されたダスターは、各所の細かい部品をはじめパワーユニットやAWDシステムなどもルノーや日産のものを共有することで信頼性の向上とローコストを両立。アライアンス内でうまく良いトコ取りしています。特に価格についてはSUVであるにも関わらずシティーカー並のプライシングを掲げたことで市場に衝撃を与え、早速大きな支持を得ることになりました。ルノー日産アライアンスのローコストSUVとして欧州をはじめ多くの市場に導入されており、インドや南米ではルノーブランドの「ルノー ダスター」として展開し、ロシアでは日産が懐かしい「日産 テラノ」の名前でも展開されています。初代モデルは特にシンプルなタフギアとしての道具感や、日本でもファンが多い自転車レース中継などでの映り込むことが多いことなど、正規輸入されなかったモデルにも関わらず気になった日本のユーザーも多かったようです。ほかにも初代モデルは日本のお菓子メーカーが仏マジョレット製ミニカーとお菓子をセットにした商品を日本で販売していたので、スーパーなどで見かけた方もいらっしゃるかも知れません。

2代目モデルは2017年にデビュー。初代モデルからボディサイズはほぼ変わらないものの、ボディパネルは一新されています。これに伴い内外装共にワンランク上の質感に向上した一方、戦略的な価格やシンプルなタフギアとしての魅力は初代モデルから変わらず市場では人気で、2019年以降同クラスで販売台数No.1を続けています。フェイスリフト前のモデルはウィズカーズでも以前紹介しています。
並行輸入 新車|ダチア ダスター(2018-)に乗る。欧州で人気の東欧製SUVを解説します
ダチア ダスター(Dacia Duster)を解説。ルノーグループがルーマニアから送り出す、人気低価格SUVの概要・スペック・価格、並行輸入で乗るための情報をご紹介。

現在販売されているモデルは2021年にフェイスリフトされたモデル。エクステリアに最新のビジュアルアイデンティティを取り込むだけでなく、パワーユニットやギアボックスなどにも手が入る力が込められたものになりました。価格についてもライバルと比べても低く、初代モデルから続く挑戦的なプライシングは健在です。

欧州では人気のダスターですが、日本ではダチアブランドが展開されていないため、歴代モデルが正規導入された実績はありません。

ダチア ダスター コマーシャル動画(約30秒)

ココがスゴイ!ダチア ダスター

ダチア ダスターを語るうえで外せないポイントが以下の5つです。

  • 従来モデルから各所をアップデート
  • 欧州では屈指のコストパフォーマンスの高さ
  • 待望の2ペダル6速EDC仕様が追加
  • アライアンス内のルノーと日産の良いトコ取り
  • 新世代ダウンサイジングターボに統一

スタイリングとインテリア

  • 新世代のビジュアルアイデンティティを取り込みアップデート
  • エアロダイナミクスを向上しCO2排出量の削減
  • 収納性能が向上した新設計のセンターコンソール
  • スマートフォンとの親和性の向上

今回のフェイスリフトでのエクステリアの変更ポイントは、2021年にフルモデルチェンジしたサンデロで初めて採用されたY字型のデイタイムランニングライトを組み込んだ新しいヘッドライトや、より立体的な造形になったクロームグリルなどダチアの新世代ビジュアルアイデンティティをと取り入れたこと。これに加えてダチアで初となるLEDフロントウィンカーの採用など従来モデルからアップデートされています。
もう一つのポイントはエアロダイナミクスの向上。新しいリアスポイラーとホイールなど空力性能を考慮して風洞試験にて検証されたパーツが採用されています。これにより空力性能の向上を実現するだけでなく、CO2排出量の削減に寄与しています。

今回のフェイスリフトでは新たにイメージカラーとして採用された鮮やかな「アリゾナ・オレンジ」などが追加されました

 

インテリアは基本デザインは従来モデルを継承しながらも各所がアップデートされています。シートトリムに新素材の採用や、新しい形状のヘッドレストは人間工学に基づいたもので、快適性の向上に加え後方視界の改善にも寄与しています。ほかにも新設計されたセンターコンソールに設置された70mmの幅広格納式アームレストには1.1L分の収納を確保するだけでなく、一部仕様にはUSBポートが備えられています。

インフォテイメントシステムも今回のフェイスリフトでは最新の8.0インチのタッチスクリーンを中心としたものにアップデート。画面サイズが拡大されるだけでなく、スマートフォン連携機能を備えて親和性が向上しています。

搭載されるエンジンと燃費

パワーユニットは、ガソリン、ディーゼル、ガソリンとLPGのバイフューエルが設定。

  • ガソリン
    1.0L 直3 ターボ TCe90 90PS (67kw)/160Nm
    1.3L 直4 ターボ TCe130 130PS (96kw)/240Nm
    1.3L 直4 ターボ TCe150 150PS (110kw)/250Nm
  • ディーゼル
    1.5L 直4 ターボ dCi115 115PS (84kw)/260Nm
  • ガソリン+LPGバイフューエル
    1.0L 直3 ターボ TCe100 Bi-Fuel(ECO-G) 100PS (74kw)/170Nm

ガソリンは1.0L 直3と1.3L 直4の2種類、1.3Lは130PSと150PSの2種類のチューニングがあります。かつては自然吸気ユニットもありましたが、最新世代のダウンサイジングターボに統一されました。環境性能も性能も向上してCO2排出量も削減されています。ディーゼルは1.5LのdCiが1種類、尿素SCRを組み合わされることで環境性能も向上しました。そしてバイフューエルは1.0L 直3ガソリンターボをベースにLPGも切り替えて使用可能なユニット。LPGとのバイフューエルは電動化に頼らないエコロジーでエコノミーなユニットとしてダチアでは積極的に採用されています。これらダスターに設定されるすべてのパワーユニットでEuro6d-Full規制をパスしています。

待望の2ペダル6速EDCが追加

待望の2ペダル6速EDCが追加

駆動方式はFFと一部仕様にAWD仕様が設定。トランスミッションは6MTを中心に、最もハイパワーなガソリンTCe150仕様に今回のフェイスリフトで初めて待望の2ペダル仕様となる6速EDCが設定されました。

走行性能とハンドリング

サスペンションはフロント:マクファーソンストラット、リア:トーションビームを採用。AWD仕様は日産車にも使われるオールモード4×4に準じたシステムを採用。悪路走破性は地上最低高217mm(AWDは214mm)、アプローチアングル30度、デパーチャアングル34度(AWDは33度)となかなかの本格派。メーカーは2WD/AWD共に本物のオールテレーン機能であるとアピールしています。

2WD/AWD共に本物のオールテレーン機能であるとメーカーはアピール

2WD/AWD共に本物のオールテレーン機能であるとメーカーはアピール

ほかにも各種運転支援機能として、ブラインドスポット警告、パークアシスト、ヒルスタートなどのほか、AWD仕様にはオフロードや下り坂などで有効なアクティブヒルディセントコントロールが装備されています。

サイズとスペック


●寸法・重量
【全長×全幅×全高】4,341×1,804×1,693 mm(ミラー部分を含まず)
【ホイールベース】2,673mm 【トレッド】前/後:1,563 / 1,570mm
【車両重量 1,263kg
●エンジン
【構成】水冷直列4気筒ターボ DOHC16V フロント横置き 気筒休止機構付
【総排気量】1,332cc 【直径×内径】 -×-mm 【圧縮比】-:1
【最高出力】150ps(110kw)/5250-6000rpm 【最大トルク】250Nm/1700-3250rpm
【燃料容量】50L
●駆動系
【駆動方式】FF 【トランスミッション】6EDC
【サスペンション】(前)マクファーソンストラット / (後)トーションビーム
【ブレーキ】(前)ベンチレーテッドディスク / (後)ドラム
【タイヤ】(前後)-/-R-
●パフォーマンス
【最高速度】199km/h 【0-100km/h加速】9.7秒
【燃費】約15.8km/L(新欧州複合基準)【価格】欧州仕様 2021モデル:€20,490

歴史とトリビア

ダチア ダスター関連の歴史とトリビアを簡単にご紹介します。

  • 初代以降世界で190万台以上の販売実績
  • 英国でのダチアブランド初上陸モデルとなった
  • アイスレーシングやパイクスピーク、ラリーなどモータースポーツでも活躍
  • 一部市場ではルノーブランドや日産テラノとして販売
  • 南米ではルノーブランドでピックアップ仕様もあり

ライバル

欧州Bセグメント級のSUVは国産メーカーも含めて多くのライバルが存在します。そのなかでもダスターはライバルに抜きん出たプライシングを掲げており、これは大きな強みです。

  • プジョー 2008
  • ルノー キャプチャー
  • フォルクスワーゲン T-CROSS
  • 日産 ジューク
  • トヨタ ヤリスクロス
  • ホンダ HR-V(ヴェゼル)
  • マツダ CX-30

並行輸入するなら。オススメのグレードと価格情報

欧州では人気のダスターですが、日本ではダチアブランドが展開されていないためダスターが導入される可能性は残念ながら低そうです。そのため、新型ダスターをいち早く確実に手に入れるなら並行輸入が確実な方法です。
ダスターのグレード構成は以下の通りです。右ハンドル英国仕様、左ハンドル欧州仕様共に展開されており、英国仕様にのみバン仕様の「ダスター・コマーシャル」が別途設定されています。

グレード構成(右ハンドル欧州仕様)

  • ESSENTIAL
    16インチスチールホイール、マニュアルエアコン、デジタルラジオ、フロントパワーウィンドウ、スピードリミッター付きクルーズコントロールなどが装備
  • COMFORT
    (ESSELTIALに対して)16インチアルミホイール、8インチタッチスクリーン、リアパーキングカメラ、ランバーサポート調整可能なドライバーズシートなどが装備
  • PRESTIGE
    (COMFORTに対して)17インチアルミホイール、オートエアコン、ワイアレススマートフォンレプリケーション対応8インチタッチスクリーン、マルチビューカメラなどが装備

グレード構成(左ハンドル欧州仕様)

  • ACCESS
    16インチスチールホイール、LEDロービーム、Y字型ライトシグネチャー、リアスポイラー、フロントパワーウィンドウ、運転席/助手席/サイドエアバッグなどが装備(エアコンはオプションでも設定なし)
  • ESSENTIAL
    (ACCESSに対して)16インチ5スポークスチールホイール、ブラックルーフレール、デジタルラジオ、テレスコピック付きステアリング、スピードリミッターなどが装備(マニュアルエアコンがオプションで設定)
  • COMFORT
    (ESSENTIALに対して)16インチアルミホイール、ヒーテッドドアミラー、マニュアルエアコン、スピードリミッター付きクルーズパイロット、リアパーキングエイドなどが装備
  • PRESTIGE
    (COMFORTに対して)17インチアルミホイール、シルバールーフレール、オートエアコン、フロント/リアのシルバーアンダープロテクションなどが装備
  • PRESTIGE+
    (PRESTIGEに対して)キーカード(キーレス)、マルチビューリアカメラ、フロントヒーテッドシート、メディアナビゲーションなどが装備

フェイスリフトで各所がアップデートされたダスターですが、そのなかでもおすすめは、左ハンドル欧州仕様のPRESTIGEグレードにTCe150に6速EDCと2WDの組み合わせです。これは今回のアップデートで各所の質感が上がりつつも欧州ではリーズナブルなプライスを掲げるPRESTIGEグレードにハイパワーガソリン仕様と2ペダルEDCのチョイスは、今までダスターが気になってはいるが、2ペダル仕様しかないため諦めていた方にこそオススメしたいもの。この仕様は2WDですが、なかなかの悪路走破性を持っているためオンロード/オフロード共に楽しめる「シンプルなタフギア」として相棒に選んでみませんか?

  • ダチア ダスター PRESTIGE 1.3 TCe150 EDC 2WD(左ハンドル欧州仕様)
  • ダチア ダスター ESSENTIAL 1.0 TCe90 Manual 4×2(右ハンドル英国仕様)
オンロード/オフロード共に楽しめる「シンプルなタフギア」を選んでみませんか?

オンロード/オフロード共に楽しめる「シンプルなタフギア」を選んでみませんか?

ほかにも右ハンドル英国仕様をはじめ、ベーシックグレードやMTの仕様、英国仕様に設定のあるコマーシャル(バン)なども並行輸入可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

ダチア ダスターを並行輸入した場合の国内乗り出し価格例
(€1=131/£1=155円時・現地値引き交渉前)
ダチア ダスター PRESTIGE 1.3 TCe150 EDC 2WD(左ハンドル欧州仕様)
現地値引き交渉前価格:€20,490)\4,176,000
ダチア ダスター ESSENTIAL 1.0 TCe90 Manual 4×2(右ハンドル英国仕様)
現地値引き交渉前価格:£13,995)\3,701,000

英国仕様右ハンドル車を横浜近郊に納車した場合の乗出し価格(2年保証付)例です。
オプション装備、有償カラー料金、他地域への納車費用は別途となります。
特殊な地域以外は全国納車対応いたします。
右ハンドル・左ハンドル対応!
ウィズトレーディングでは英国(イギリス)をはじめドイツ、フランス、ベルギー他、欧州数か国に対応できるサプライヤーと協力体制を敷いています。英国仕様の右ハンドル車、その他欧州仕様の左ハンドル車もご用意できます。

掲載価格について(為替差益、現地ディスカウント還元!)

※ウィズトレーディングでは参考乗り出し価格例として新車、中古車は掲載時の為替レートで表記しておりますが、お見積り等はご依頼時点の為替レートを適用、差益分があれば還元させていただきます。

また、欧州各国の仕入れ先はディーラーとの価格交渉も頑張っております。これらのディスカウントも当然、皆様へのご提案価格へ反映させていただきます。

現地との綿密な相談による「正確さと速さ」をモットーにしています

海外では仕様・オプション等の位置づけが日本の慣習と異なることも多く、並行輸入では注意が必要です。新車・中古車共にご納得のできる仕様を確実にご納車出来るように、時差を考慮しつつ、仕入れ先とは何度も仕様確認や質問事項をやり取りしており、正確さと速さをモットーに務めております。

画像と動画

掲載している情報は記事公開時におけるものです。現在では仕様変更や一部改良、販売価格の変更等が行われている場合があります。公式サイトやカタログ等をご確認いただき、ご不明な点は遠慮なくご相談ください。

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