欧州でのファミリー需要はMPVからSUVに移りつつあるようですが、日本では根強い需要があるのが3列7シーターミニバン。そのなかでも現在販売中の国産車ではひとつも設定のないMT仕様に対してのお問い合わせや、実際に販売実績もあることから、MT仕様のミニバンが日本でも一定のニーズがあることを実感しております。今回は現地でリーズナブルなプライスを掲げるMT仕様の欧州ミニバン、ダチア ロッジー(DACIA Lodgy)を解説。概要・スペック・価格・並行輸入で乗るための情報を解説します。
ダチア ロッジーとは
ダチア ロッジーはダチアの3列7シーターも選べるMPVモデル。サイズは全長:4,498mm×全幅:1,751mm×全高:1,714mmと、国産車ではトヨタ ノア三兄弟や日産 セレナなどより全長は200mm以上コンパクトなサイズ。全幅も日本で人気のルノー カングーよりも80mmスリムで日本で乗るのにもジャストサイズと言えるでしょう。
ダチアはルーマニアの自動車メーカーで、ルノー日産アライアンスの一員。ルノーのローコストブランド的なポジションで、ルノーの品質およびコンポーネントを共有したのモデルをロープライスで提供することで欧州で多くの支持を得ており、さながら「ジェネリック・ルノー」とも言えそうです。
ロッジーのデビューは2012年。ダチアがルノー日産アライアンス入りしてから初のMPVモデルとしてデビューしました。ダチアのコンセプトである「コストパフォーマンス」「信頼性」「実用性」を高いレベルで実現した一台で、ベースモデルでは10,000ユーロを切る価格でユーザーに衝撃を与えました。実際に欧州左ハンドル仕様で最もリーズナブルなMPVであることをアピールしています。現在販売されているモデルは2017年に内外装のブラッシュアップされたモデル。このタイミングでSUVルックの架装がされたSTEPWAY仕様が追加になりました。ダチアは比較的各モデルのライフスパンが長く、パワーユニットもルノー最新のダウンサイジングターボが採用されるなど随時アップデートが行われています。ダチアには近いモデルとしてLCVのドッカー(Dokker)がありますが、ロッジーはドッカーの乗用版ではなく、当初から乗用MPVとして設計されています。
ロッジーも含めダチア車は日本には正規で導入されて実績はありません。
ダチア ロッジー 紹介動画(約6分15秒)
ココがスゴイ!ダチア ロッジー
ダチア ロッジーを語るうえで外せないポイントが以下の5つです。
- 使いやすいサイズの3列7シーター
- ライバルよりリーズナブルな価格設定
- 従来モデルより質感向上
- ルノーの最新ダウンサイジングターボユニットを採用
- SUVライクなSTEPWAY仕様も設定
スタイリングとインテリア
- シンプルな面構成と癒し系デザイン
- LCVのドッカーとは別設計のリアドア
- 大人が7人ゆったり着座可能
- 「お値段以上」に質感が上がったインテリア
ロッジーのエクステリアはフロントセクションはドッカーに近いですが専用設計となり、ドッカーがリアスライドドアなのに対してロッジーはヒンジドアとなります。デザインは過剰なキャラクターラインを入れず、メッキパーツは少なめのシンプルな面構成。何かと威圧的な雰囲気ななりがちな国産メーカーのミニバンとは対照的に特にノーマルモデルは癒やし系な空気を感じます。モデル途中で追加になったSTEPWAY仕様は、フェンダーやボディ下部をマットな樹脂パーツで固めてギア感を押し出した無骨な雰囲気に。ダチアのほかSTEPWAY仕様と同じくしっかりSUVルックに仕上がっています。
- ダチア ロッジー(サイド:STEPWAY)
- ダチア ロッジー(リア:STEPWAY)
- ダチア ロッジー(リア)
- ロッジーはリアヒンジドアを採用
インテリアは、コンパクトなエクステリアに対して室内空間には余裕があり、7人全てがゆったり座ることが可能。頭上スペースと、膝前スペースはクラストップと言われています。シート配列は2列5シーター仕様と3列7シーターを選択可能。2列目は2:1で分割可倒で、7シーター仕様の3列名シートは取り外して巨大なラゲッジスペースを使うことができます。インパネの一部にはピアノブラック素材やクローム処理されたパーツを採用し、初期のダチア車と比べて質感も向上。プレミアム感はありませんが「お値段以上」に仕上がっており、ローコストなだけのモデルではありません。ユーティリティ性も高く、各種収納スペースも豊富。インパネ上部やリアにも大型のものが用意されています。
- ロッジーのインテリア
- コンパクトなボディサイズの3列7シーター
- 大人がしっかり座れるサードシート
- STEPWAYロゴ入り専用ステアリング
搭載されるエンジンと燃費
パワーユニットは、ガソリンのみの設定。
- ガソリン
1.3L 直4 ターボ TCe100 102PS (75kw)/200Nm
1.3L 直4 ターボ TCe130 131PS (96kw)/240Nm
1.33Lのガソリンターボに2種類のチューニングが設定されています。以前はガソリン自然吸気(SCe)やディーゼル(dCi)の設定はありましたが、最新のルノーのダウンサイジングターボユニットにアップデート。このユニットは同アライアンスの日産 GT-Rにも使われるミラーボアコーティングと呼ばれるコーティング技術を採用し、ルノー セニック/グランセニックだけでなく、メルセデス・ベンツ Aクラス(A180)にも搭載されています。燃費性能も欧州複合で17.5km/Lと、車体がコンパクトなぶん、同ユニットを搭載するグランセニックよりも低燃費となっています。
駆動方式はFF。トランスミッションは6速MTのみ。2ペダルの設定はありません。
走行性能とハンドリング
サスペンションは前:マクファーソンストラット、リア:トーションビームを採用。このクラスではコンベンショナルな組み合わせですが、ボディの全高は国産ミニバンやルノーカングーよりも低く、重心が下がることにより安定性の高い走りを提供します。欧州MPVに共通しますが、グランドツーリング性能が高く、ドライバーを含む7人が快適に長距離移動が可能です。6MTとのマッチングもよくキビキビと走りが楽しめるのが魅力です。
サイズとスペック
【全長×全幅×全高】4,498×1,751×1,714 mm
【ホイールベース】2,810mm 【トレッド】前/後:1,492 / 1,478mm
【車両重量 1,334kg
●エンジン
【構成】水冷直列4気筒ターボ DOHC16V フロント横置 気筒休止機構付
【総排気量】1332cc 【直径×内径】 -×-mm 【圧縮比】-:1
【最高出力】131ps(96kw)/6000rpm 【最大トルク】200Nm/1600rpm
【燃料容量】-L
●駆動系
【駆動方式】FF 【トランスミッション】6MT
【サスペンション】(前)マクファーソン・ストラット / (後)トーションビーム
【ブレーキ】(前)ベンチレーテッドディスク / (後)ドラム
【タイヤ】(前後)195/55R16
●パフォーマンス
【最高速度】194km/h 【0-100km/h加速】9.2秒
【燃費】約17.5km/L(新欧州複合基準)【価格】欧州仕様 2020モデル:€16,756
歴史とトリビア
ダチア ロッジー関連の歴史とトリビアを簡単にご紹介します。
- ルノー日産アライアンスに入って初のMPVモデル
- 発売前のプロモーション目的でアイスレースに参戦
- ドイツ AutoBild2019/2020にて価格/パフォーマンスのクラストップを受賞
- デビュー時はエントリーモデルで10,000ユーロを切るプライスで話題に
- ダチア初のタッチスクリーン装備のインフォテインメントシステム採用
- 一部仕向け地では「ルノー・ロッジー」の名前で販売
- ロッジーのアイスレース参戦仕様
- 一部仕向地ではルノーブランドで販売(インド仕様)
ライバル
欧州では冒頭の通りファミリー需要がSUVに移りつつありますが、まだまだライバルはあります。ここでは同じアライアンス内のルノー グランセニックと、シトロエン グランドC4スペースツアラーを挙げます。ロッジーの大きな武器はロープライス。これに関してはライバルと比べて抜きん出ていると言えるでしょう。
- ルノー グランセニック
- シトロエン グランドC4スペースツアラー
- フォルクスワーゲン トゥーラン(ゴルフ・トゥーラン)
- フィアット 500Lワゴン
並行輸入するなら。オススメのグレードと価格情報
欧州ではルノーのセカンドブランド的なポジションでローコスト戦略が支持されているダチアですが、日本市場に正規で導入された実績はありません。日本でカングーをはじめとするキャラクターがはっきりしたモデルを中心にルノーではラインナップし、コンベンショナルなモデルは基本的に日産のラインナップでカバーできるため、アライアンスとして新たにダチアを導入する可能性は今後も低いと言えるでしょう。そのため確実に手に入れるなら並行輸入が確実な方法です。
ロッジーのグレード構成は以下の通りです。左ハンドル欧州仕様のみの展開で、英国をはじめ右ハンドル仕様はありません。
グレード構成(左ハンドル欧州仕様)
- COMFORT
マニュアルエアコン、チャイルドミラー、クルーズコントロール、フロントパワーウィンドウ、ピクニックテーブルなどが装備 - STAPWAY
(COMFORTに対して)STEPWAY専用エクステリア/ルーフレール、リアパーキングエイド、専用レザーステアリング、サード12Vソケットなどが装備
そのなかでもおすすめは、STEPWAYの7シーター仕様にTCe130の組み合わせ。これはロッジーのなかでも最も高価な組み合わせですが、それでもライバルと比べてもリーズナブルな価格です。少し無骨な雰囲気なSTEPWAYは自然体で付き合える「いいモノ感」。これぞダチアの魅力とも言えるでしょう。国産モデルでは選べない、MT仕様の7シーターミニバンであるロッジー。積極的にドライビングを楽しむMT派の方こそ、ぜひ選んで頂きたいモデルです。
- ダチア ロッジー 1.3 TCe130 STEPWAY 7-Siter Manual(左ハンドル欧州仕様)
- ダチア ロッジー 1.3 TCe130 COMFORT 7-Siter Manual(左ハンドル欧州仕様)
ほかにもシンプルなCOMFORTグレードやTCe100、5シーター仕様など各種仕様も並行輸入できますので、お気軽にお問い合わせください。
(€1=126円時・現地値引き交渉前)
(現地値引き交渉前価格:€16,756)\3,589,000
(現地値引き交渉前価格:€15,976)\3,474,000
掲載価格について(為替差益、現地ディスカウント還元!)
※ウィズトレーディングでは参考乗り出し価格例として新車、中古車は掲載時の為替レートで表記しておりますが、お見積り等はご依頼時点の為替レートを適用、差益分があれば還元させていただきます。
また、欧州各国の仕入れ先はディーラーとの価格交渉も頑張っております。これらのディスカウントも当然、皆様へのご提案価格へ反映させていただきます。
現地との綿密な相談による「正確さと速さ」をモットーにしています
海外では仕様・オプション等の位置づけが日本の慣習と異なることも多く、並行輸入では注意が必要です。新車・中古車共にご納得のできる仕様を確実にご納車出来るように、時差を考慮しつつ、仕入れ先とは何度も仕様確認や質問事項をやり取りしており、正確さと速さをモットーに務めております。
短い納期でお買い得な新車/中古車在庫もあります。
メーカーへの新車発注と比べて比較的に短い納期かつ、お買い得な価格で購入できる新車販売店在庫、ディーラーデモカーアップをはじめ、デリバリーマイレージの登録済み未使用車、新古車、中古車などの現地在庫を並行輸入可能です。今回、ウィズトレーディングではロッジーのお買い得な現地在庫をご用意しました。新車発注の通常価格とぜひ比べてみてください。
どの物件も一点限りのため、既に売約済みの場合がありますのでご了承ください。紹介している物件以外にも現地在庫をお探しできますので、お気軽にお問い合わせください。
年式:2020年
走行距離:デリバリーマイレージ
色:ブルー
内装:ブラック
€1=126円時の為替レートで
全国納車(陸送費別途)承ります。
年式:2020年
走行距離:デリバリーマイレージ
色:ブラック
内装:ブラック
€1=126円時の為替レートで
全国納車(陸送費別途)承ります。
画像と動画
- ダチア ロッジー(STEPWAY)
- 2列めシートは1:2で分割可倒
- ダチア ロッジー(リア:COMFORT)
- ダチア ロッジー(STEPWAY)
- 3列しっかり座れる空間をもつインテリア
- ダチア ロッジー(COMFORT)