日本でフィアットの認知度を大幅に向上させるきっかけとなったのが500(チンクエチェント)。かつてのnuova500をオマージュした丸くてキュートなデザインはすっかり市民権を得たと言えるでしょう。兄貴分となる500Xと共に好調なセールスを記録していますが、500ファミリーのなかでも日本に導入されていないモデルがあるのはご存知ですか?今回は500ファミリーのなかでもMPV的な性格の500L(FIAT 500L)を解説。概要・スペック・価格・並行輸入で乗るための情報を解説します。
フィアット 500Lとは
フィアット 500LはフィアットのBセグメント級となるMPVモデルです。フィアットの500ファミリーのなかでは最もコンパクトな500/500CとクロスオーバーSUVの500Xの中間に属します。ボディサイズは全長:4,276mm×全幅:1,800mm×全高:1,679 mmと、国産車では日産ノートの全高を高くしたようなイメージのサイズ感です。
500Lのデビューは2012年。500の兄貴分的な役割および、同社のMPVやワゴンモデルとなるクロマ、イデア、ムルティプラの実質的後継車種となります。名前の「500L」は、かつてのnuova500時代の500Lの復活版という意味ではなく、500よりも大きなモデルという意味合いを含んでいるようです。
デビュー当初は、標準仕様の500L、クロスオーバー要素を盛り込んだTrekking、そしてロングホイールベースで3列シートも選べるワゴンモデルのLiving(英国ではMPW)の3仕様がラインナップされていました。
現在販売されているのは2017年にマイナーチェンジしたモデル。このマイナーチェンジではエクステリア/インテリアをはじめ、40%ものコンポーネントがリニューアルされるという力の入ったモデルチェンジとなりました。これを期にモデルも整理され、標準仕様は500Lから「URBAN」に、Trekkingは「CROSS」と500ファミリーの長男である500Xに沿ったネーミングに変更され、ワゴンモデルのLivingは「WAGON」の名前でイタリア市場のみの展開になりました。
日本市場に対しては、マイナーチェンジ前/後モデル共に正規導入されていません。
フィアット 500L コンセプト紹介動画(約40秒)
ココがスゴイ!フィアット 500L
フィアット 500Lを語るうえで外せないポイントが以下の5つです。
- キュートなルックスと高いユーティリティ性を両立
- 使い勝手の良い5ドアボディ
- SUVルックのCROSS仕様も設定
- マイナーチェンジで40%のコンポーネントを刷新
- 同様に安全性能も強化
スタイリングとインテリア
- 誰が見ても500ファミリーと分かるキュートなデザイン
- 500に近いアプローチでマイナーチェンジ
- 見た目だけではなく使い勝手の良いインテリア
- インフォテインメントシステムもバージョンアップ
500Lの特徴のひとつであるのがデザイン。全般的に丸みを帯びたボディに丸目のヘッドライトは500のアイコンでもあり、500Lが500ファミリーの一員であると一目で分かるデザインになっています。しかし500との大きな違いはボディサイズ。MPV的な要素も含めるため背が高く実際は一回り以上大きな印象です。ボディタイプは全車5ドアのため、3ドアのリアドアがない理由で500を諦めていたユーザーにとっては500Lはぴったりではないでしょうか?
マイナーチェンジでは一足先にマイナーチェンジした500に近いアプローチの変更がされています。ヘッドライントのデザイン変更、LEDドライビングライトの追加、グリルデザインも変更されCROSS仕様はクローム処理されたロアメッシュグリルを採用しより力強い印象になりました。そして欧州左ハンドル仕様に設定されるSPORTはマットブラックのアルミホイールや、各部のレッドの差し色などスポーティな印象。仕様によってそれぞれキャラクターが分けられており、選ぶ楽しさがあるのも500Lの魅力です。
500ファミリー同様、500Lもボディカラーの設定が多く、スタイリッシュなバイトーンルーフも設定されています。
インテリアはボディカラーやモデルに合わせたダッシュボードなど、エクステリアに負けずとキュートな印象。マイナーチェンジでは形状を見直し、収納が増え実用度が増しています。ラゲッジ容量はURBAN/CROSS共に455L(後席を倒せば1480Lに拡大)とクラストップレベルです。シートは500の4人乗りに対して5人乗り。トリムはファブリックからフルレザーまで多くのバリエーションが設定されています。
ほかにもデジタルメーターの採用やインフォテインメントシステムも7インチタッチパネルのUconnectTM HD Liveにアップデートされました。
搭載されるエンジンと燃費
パワーユニットは、ガソリンとディーゼルの設定。(★は欧州左ハンドル仕様のみの設定)
- ガソリン
1.4L 直4 自然吸気 Fire16V 95PS (70kw)/127Nm
- ディーゼル
1.3L 直4 ディーゼルターボ MultiJet 95PS (70kw)/200Nm★
1.6L 直4 ディーゼルターボ MultiJet 120PS (88kw)/320Nm★
ガソリンは1.4Lの自然吸気。Fireユニットと呼ばれる多くのフィアット車に搭載された定番ユニット。登場以降ブラッシュアップを続けており、燃費性能は欧州複合で15.8km/Lです。ディーゼルは1.3Lと1.6LのMultiJetユニット。低燃費と吹け上がりの軽やかさが評判です。
駆動方式はFF。トランスミッションは、6MTを中心に1.3Lディーゼル仕様のみ、AMTのデュアロジックが設定されています。
走行性能とハンドリング
サスペンションはフロント:マクファーソン・ストラット、リア:トーションビームを採用。500と同じ構成ですが、ボディが大きい分しっかりとした乗り心地であると評価されています。さらにCROSSにはドライブセレクターを装備。ノーマル/トラクション+/グラビティコントロールの3モードをダイヤルで選択可能。さまざまな路面状況でも安定した乗り心地を提供します。
安全性もマイナーチェンジでアップデート。衝突被害軽減ブレーキの「Autonomous City Brake」が新たに採用されました。
サイズとスペック
【全長×全幅×全高】4,276×1,800×1,679 mm
【ホイールベース】2,612mm 【トレッド】前/後:1,522 / 1,519mm
【車両重量 1,375kg
●エンジン
【構成】水冷直列4気筒自然吸気 DOHC16V フロント横置 気筒休止機構付
【総排気量】1,368cc 【直径×内径】72.0×84.0mm 【圧縮比】11.0:1
【最高出力】95ps(70kw)/6000rpm 【最大トルク】127Nm/4500rpm
【燃料容量】50L
●駆動系
【駆動方式】FF 【トランスミッション】6MT
【サスペンション】(前)マクファーソンストラット / (後)トーションビーム
【ブレーキ】(前)ベンチレーテッドディスク / (後)ドラム
【タイヤ】(前後)225/45R17
●パフォーマンス
【最高速度】176km/h 【0-100km/h加速】13.9秒
【燃費】約15.8km/L(新欧州複合基準)【価格】欧州仕様 2020モデル:€19,584
歴史とトリビア
フィアット 500L関連の歴史とトリビアを簡単にご紹介します。
- ワゴン/MPVモデルのクロマ/イデア/ムルティプラの実質的後継車種
- プラットフォームは兄貴分の500Xと同じものを採用
- 3列シートも選べる500L WAGONはイタリア市場のみの設定
- マイナーチェンジまではTwinAirユニットも設定
- 500ベースのワゴン(MPV)として500ジャルディニエラの復活版という見方も
ライバル
欧州BセグメントクラスでMPVとクロスオーバー要素を合わせもつ500Lのようなモデルは稀有な存在ですが、Bセグメントクロスオーバーではシトロエン C3エアクロスや、国産メーカーではトヨタ ヤリスクロスをはじめ、以下のようなモデルがライバルと言えそうです。
- シトロエン C3エアクロス
- プジョー 2008
- ルノー キャプチャー
- トヨタ ヤリスクロス
並行輸入するなら。オススメのグレードと価格情報
復活以降、好調なセールスを続ける500の兄貴分として需要もありそうな500Lですが、デビューから現在まで一貫して日本市場に導入された実績はありません。これはベーシックな500/500Cとクロスオーバーの500Xに集中するというインポーターの戦略なのかも知れません。そのため確実に手に入れるなら並行輸入が確実な方法です。
新型500Lのグレード構成は以下の通りです。右ハンドル英国仕様と左ハンドル欧州仕様、それぞれれグレード展開がされています。
グレード構成(右ハンドル英国仕様)
- URBAN
16インチアルミホイール、ボディ同色バンパー、クルーズコントロール、LEDデイタイムランニングライトなどが装備 - CITY CROSS
16インチアルミホイール、トレッキングサイドモール、7インチタッチスクリーンなどが装備 - CROSS
17インチアルミホイール、リアパーキングセンサー、デュアルゾーンエアコンなどが装備
グレード構成(左ハンドル欧州仕様)
- SPORT
17インチマットブラックアルミホイール、各部にレッドの差し色、アルミシフトノブ、LEDエントランス照明付き電動ドアミラー、パーキングセンサーなどが装備 - CROSS
16インチアルミホイール、デュアルゾーンエアコン、リアパーキングセンサー、フォグランプなどが装備
そのなかでもおすすめは、欧州左ハンドル仕様のSPORTにガソリン1.4LユニットとMTの組み合わせです。500Lのなかでも、少し刺激的なアクセントを加えたSPORT仕様はファニーなだけな一台には収めないチョイス。勿論完熟の域に達した1.4LガソリンのFire16Vは、自然吸気ならではの素直なフィーリングをMTで楽しめる側面もあります。そしてユーティリティ性も高いので家族みんなも納得な一台。パーソナルカーとして優秀な500であっても、「3ドア」「4人乗り」「小さめなラゲッジスペース」と、家族の一台として選ぶのに躊躇していた方にとっては、全てを解決する500Lはぴったりなチョイスではないでしょうか?
- フィアット 500L SPORT 1.4 16V Manual(左ハンドル欧州仕様)
- フィアット 500L CROSS 1.4 16V Manual(右ハンドル英国仕様)
ほかにもクロスオーバーのCROSSや、URBANも並行輸入できますので、お気軽にお問い合わせください。
(€1=126円・£1=136円時・現地値引き交渉前)
(現地値引き交渉前価格:€19,584)\3,987,000
(現地値引き交渉前価格:£20,210)\4,225,000
掲載価格について(為替差益、現地ディスカウント還元!)
※ウィズトレーディングでは参考乗り出し価格例として新車、中古車は掲載時の為替レートで表記しておりますが、お見積り等はご依頼時点の為替レートを適用、差益分があれば還元させていただきます。
また、欧州各国の仕入れ先はディーラーとの価格交渉も頑張っております。これらのディスカウントも当然、皆様へのご提案価格へ反映させていただきます。
現地との綿密な相談による「正確さと速さ」をモットーにしています
海外では仕様・オプション等の位置づけが日本の慣習と異なることも多く、並行輸入では注意が必要です。新車・中古車共にご納得のできる仕様を確実にご納車出来るように、時差を考慮しつつ、仕入れ先とは何度も仕様確認や質問事項をやり取りしており、正確さと速さをモットーに務めております。
7シーターも選べる500L Living/MPW 優良中古車をお探します。
マイナーチェンジでイタリア仕様のみの設定となった7シーターも選べる500L WAGONですが、マイナーチェンジ前の500L Living(左ハンドル欧州仕様)/MPW(右ハンドル欧州仕様)の優良中古車をお探しします。500Lよりもさらに大きなラゲッジを希望するユーザーや、7シーター仕様を希望するユーザーの方いらっしゃいましたらお気軽にお問い合わせください。
短い納期でお買い得な新車/中古車在庫もあります。
メーカーへの新車発注と比べて比較的に短い納期かつ、お買い得な価格で購入できる新車販売店在庫、ディーラーデモカーアップをはじめ、デリバリーマイレージの登録済み未使用車、新古車、中古車などの現地在庫を並行輸入可能です。今回、ウィズトレーディングでは500Lのお買い得な現地在庫をご用意しました。新車発注の通常価格とぜひ比べてみてください。
どの物件も一点限りのため、既に売約済みの場合がありますのでご了承ください。紹介している物件以外にも現地在庫をお探しできますので、お気軽にお問い合わせください。
年式:2020年
走行距離:150キロ
色:ブラック
内装:ブラック(レッドステッチ)
€1=126円時の為替レートで
全国納車(陸送費別途)承ります。
年式:2020年
走行距離:デリバリーマイレージ
色:ブルーグレー/ホワイトルーフ
内装:ブラック/グレー
£1=136円時の為替レートで
全国納車(陸送費別途)承ります。