並行輸入 新古車/中古車|ルノー マスター(2019-2023)に乗る。日本未導入のフルサイズLCVの概要・スペック・価格の情報。

ルノー マスター ルノー
ルノー マスター

国産商用バンと比べて一回り以上大きな欧州フルサイズLCVは、現地では働く姿を街角で多く見かけるポピュラーな存在です。多くのメーカーがラインナップしており、最近ではトヨタがプロエースマックスとして市場に新規参入したことや、ルノーがBEV仕様の航続距離が増えた新型マスターを発表したことなどが日本のニュースサイトでも取り上げられました。
今回はこのマスター(RENAULT Master)の従来モデル最終型(2019年~2023年)にフォーカスを当ててプレイバック解説。商用仕様のパネルバンを中心に敢えて従来モデルをオススメする理由をはじめ、概要・スペック・価格・並行輸入で乗るための情報を解説します。

ルノー マスターとは

ルノー マスター

ルノー マスター

マスターはルノーの全長5mを超えるフルサイズLCVです。ボディサイズは最もコンパクトなL1H1仕様で全長:5,075mm×全幅:2,070mm×全高:2,310mm(ミラー部分を含まず)と、全長こそ国産車ではトヨタ ハイエースのスーパーロングに近いサイズですが、横幅は大きく、最長のL4ボディでは全長6,848mmまで長くなります。

初代モデルは1980年、FFレイアウトを採用した小型商用バン「エスタフェット」の後継車種としてデビューしました。1950年代設計のエスタフェットからあらゆる面で近代化されたほか、FFとFR両方の駆動方式が設定されました。直線的なデザインを採用し、めずらしい外吊り式スライドドアが印象的です。
1997年にデビューした2代目モデルは、直線的なデザインの初代から一変、丸みを帯びたものになりました。初代同様日本には正規導入されていませんが、小型バスの架装ベース車両として日本に輸入された実績があります。

2010年にデビューした3代目モデルは、2018年にマスターZ.E.もしくはE-Techと名付けられた初のBEV仕様の追加などを経て、14年間販売されたロングセラーとなりました。そのなかで最も大きな変更は、2019年に行われたフェイスリフトです。現行型トラフィックに共通する意匠になったほか、パワーユニットやインフォテイメントシステムなどをはじめ多くの箇所がアップデートされました。これが最終型となり今回解説するモデルとなります。

4代目モデルが2023年に発表されたいま(2024年3月現在)、このモデルにフォーカスを当てる理由は、最終型は長いモデルライフを通して改良が進んだ結果、最も完成度が高いことや、フルモデルチェンジにあたり、比較的に走行距離が少なく程度の良い物件がリーズナブルに出てくるタイミングでもあるためです。

初代モデル以降、日本に正規導入された実績がないほか、新型モデルも正規導入についてアナウンスはされておりません。

ココがスゴイ!ルノー マスター

ルノー マスターを語るうえで外せないポイントが以下の5つです。

  • 国産商用バンにはないボディサイズ
  • 10種類の荷室容量/最大4.3mの荷室長/最大約1.5トンの積載性能
  • 用途に合わせて選べる駆動方式
  • コンパクトでハイパワー/低燃費/クリーンなツインターボディーゼルユニット
  • アルミバンほか多くの架装のベースにも対応

スタイリングとインテリア

  • 4種類の全長と3種類の高さをもつボディを設定
  • 最新のトラフィックなどに共通する意匠を採用
  • 最終型でインストルメントパネルが一新
  • モバイルオフィスとして活躍しそうな装備類

マスターのボディタイプは、全長は最も短い5,075mmのL1から、5,575mmのL2、6,225mmのL3、6,875mmのL4の4種類に対して、全高は2,307mmのH1、2,488~2,557mmのH2、2,744~2,808mmのH3の3種類が設定されており、使い方や積載する荷物に合わせた組み合わせが選べます。国産バンと比べると大分大きく感じますが、欧州のライバル車種と比べるとコンパクトな仕様も設定されています。

エクステリアのデザインは、デビュー当初は兄弟車の日産 NV400(現インタースター)と近いものでしたが、最終型ではCシェイプのヘッドライトなど最新型トラフィックなどに共通した意匠にアップデートされており、兄弟車と作り分けがされています。パネルバン仕様の場合、リアスライドドアを含めて以降はスチールパネルになるため、この部分の大きなスペースを活かして企業やお店のロゴを入れたり、ラッピングするなど格好のキャンパスとなりそうです。
リアドアは助手席側スライドドア、バックドアは180度開く観音開きが標準で設定されるほか、仕様によりオプションで荷物の積み込みがよりしやすい270度まで開くバックドアも選択可能です。

リア両側スライドドアやガラスウィンドウ付きも選択可能です。

インテリアは、インストルメントパネルが最終型で一新されました。従来型の曲線を多く使ったものから、タッチスクリーンとインパネシフトを統合した直線基調でクリーンな造形になりました。最終型であっても全力でアップデートを行うことにメーカーの意気込みを感じます。
お仕事のパートナーとして長時間を過ごすLCVですが、仕様により中央席のシートバックに運転席に向けてノートパソコンなどが使える回転式テーブルや、助手席にも収納式テーブルが備わるほか、シート下のツールボックスやインテリアの各所に効果的な収納を配置することで、快適なモバイルオフィスとしても活躍してくれそうです。シートは長時間乗車でも疲れづらい人間工学に基づき設計されたものが用意され、一部仕様には振動を吸収するサスペンション付きのものが設定されます。シート配列は1列3人乗りの配列となりますが、車幅が広いボディのため横一列に大人3人が座ったフル乗車の状態でも余裕があります。

インフォテイメントシステムは新たに7インチのタッチスクリーンを備えたR-Linkが採用されました。スマートフォンなどとの親和性も高くAppleCarPlay/AndroidAutoでの接続に対応するほか、ダッシュボード上のUSB充電端子やワイヤレス充電パッドも選択可能です。

搭載されるエンジンと燃費

パワーユニットは、ディーゼルのみの設定です。

  • ディーゼル
    2.3L 直4ターボ dCi130 130PS(96kw)/330Nm
    2.3L 直4ターボ dCi135 135PS(99kw)/360Nm
    2.3L 直4ターボ dCi145 145PS(107kw)/360Nm
    2.3L 直4ターボ dCi150 150PS(110kw)/385Nm
    2.3L 直4ターボ dCi165 165PS(120kw)/380Nm
    2.3L 直4ターボ dCi180 180PS(132kw)/400Nm

設定されるのは全て直4 2.3Lディーゼルにツインターボを組み合わせたユニットになり、出力は130PS(dCi130)、135PS(dCi135)、145PS(dCi145)、150PS(dCi150)、165PS(dCi165)、180PS(dCi180)の6種類が駆動方式に合わせて設定されています。大きなボディサイズに対して一見小さなユニットに感じますが、効率的で十分な動力性能を備えるほか、設定されるすべてのパワーユニットで最新の欧州排気ガス規制(Euro6d-FullもしくはEUROVIe)をクリアしてます。燃費性能はdCi150仕様の欧州複合で12.0km/Lです。

駆動方式はFFとFRの2種類が設定されており、最大限の荷室空間確保と低床化により積み下ろしのしやすいFFと、前後に重量を分散しハンドリング性能が高く、重量物の積載時や牽引時に力を発揮するFRが選択可能です。トランスミッションは6速MTのほか、2ペダルAMT(セミオートマチック)の6速クイックシフトが一部仕様に設定されています。

積載量と荷室空間

各ボディの寸法 用途に合わせてL1H1からL4H3まで選べます

各ボディの寸法 用途に合わせてL1H1からL4H3まで選べます

マスターの荷室に関するスペックは以下の通りです。最大5つのユーロパレットが積み込み可能な広さが用意されており、さまざまな荷物を積み込むことが可能です。同じボディタイプでも各項目のスペックに幅があるのは、駆動方式や車両重量による仕様により異なるためです。
パネルバンには荷室との間に強固なフルスチールのバルクヘッドが標準装備され、乗員を保護します。

ボディタイプ L1H1 L1H2 L2H2 L3H2 L3H3 L4H2 L4H3
最大荷室長(mm) 2,583 3,083 3,733 4,383
最大荷室幅(mm) 1,765
ホイールアーチ間荷室幅(mm) 1,380 1,080~1,380 1,380 1,080~1,380
最大積載容量(立方メートル) 7.8 8.6 10.3 11.9~12.5 14.1 13.9~14.9 15.8~17.0
最大積載量(kg) 822~1,509 1,299~1,491 1,244~1,444 1,073~2,073 1,345 1,033~2,033 962~1,962

サイズとスペック


●寸法・重量
【全長×全幅×全高】5,575(5,075)×2,070×2,499(2,307) mm(ミラー部分を含まず/カッコ内はL1H1ボディ)
【ホイールベース】3,682(3,182)mm 【トレッド】前/後:1,750 / 1,730mm
【車両重量】 -kg
●エンジン
【構成】水冷直列4気筒ターボ DOHC16V フロント横置き
【総排気量】2,299cc 【直径×内径】 -×-mm 【圧縮比】-:1
【最高出力】150ps(110kw)/3,500rpm 【最大トルク】385Nm/1,500rpm
【燃料容量】80L
●駆動系
【駆動方式】FF 【トランスミッション】6MT
【サスペンション】(前)- / (後)-
【ブレーキ】(前)- / (後)-
【タイヤ】(前後)225/65R16
●パフォーマンス
【最高速度】155km/h 【0-100km/h加速】12.1秒
【燃費】約12.0km/L(新欧州複合基準)【価格】-

歴史とトリビア

ルノー マスター関連の歴史とトリビアを簡単にご紹介します。

  • FFレイアウトを採用したエスタフェットの後継車種
  • 間もなく新型となる4代目モデルが販売開始予定(2024年3月現在)
  • 2代目モデルは一部地域に小型バスのベースとして日本にも輸入
  • 兄弟車に日産 インタースター(NV400)があり
  • BEV仕様のZ.E.およびE-TECHが設定

ライバル

マスターが属する欧州フルサイズLCVのクラスは、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲンなど馴染みのある乗用車メーカー以外にも、まず日本ではお目にかかれないフォルクスワーゲングループのMANやイヴェコなど欧州商用車専門ブランドもラインナップしています。そのなかでも最も近しいライバルとしてフォード トランジットを挙げます。欧州LCVの代名詞として長年現地で支持を得ているモデルですが、こちらも2024年に新型の発売が予定されており今度もライバル関係が続きそうです。

並行輸入するなら。オススメのグレードと価格情報

各世代がロングセラーモデルとなっているマスターですが、3代目最終モデルは残念ながら日本に正規導入されることはありませんでした。そのため3代目最終モデルを手に入れるなら並行輸入がおすすめです。マスター・パネルバンのグレード構成は以下の通りです。パネルバン仕様は右ハンドル英国仕様、左ハンドル欧州仕様共に設定されています。

グレード構成(右ハンドル英国仕様)

  • START
    16インチスチールホイール+ホイールキャップ、Cシェイプデイタイムランニングライト、左側スライドドア、180度開き観音開きバックドア、フルスチールバルクヘッド、高さおよびランバーサポート調整可能な運転席シート、助手席2人掛けベンチシート、フロントパワーウィンドウ、キーレス集中ドアロック、電子イモビライザーなどが装備(エアコンはオプション)
  • ADVANCE
    (STARTに対して)16インチスチールホイール+フルホイールキャップ、広視野ミラー、クローム処理されたフロントグリル、サスペンション付き運転席シート、シートバックテーブル、シート下収納、花粉フィルター付きマニュアルエアコン、インテリアクロームトリムなどが装備

グレード構成(左ハンドル欧州仕様)

  • Ecoline
    16インチスチールホイール、LEDデイタイムランニングライト、電動ヒーテッドドアミラー、クローズドグローブボックス、高さ調整可能な運転席シート、助手席2人掛けベンチシート、パワーウィンドウ、オンボードコンピューター、2ボタンキー&集中ドアロック、横風アシスタントなどが装備(エアコンはオプション含め設定なし)
  • Basis
    (Ecolineに対して)16インチスチールホイール+Miniホイールキャップ、マニュアルエアコン、シートバックテーブル内蔵2人掛け助手席ベンチシート、Bluetoothハンズフリーシステム、3ボタンキー&集中ドアロック、105L燃料タンクなどが装備
  • Komfort
    (Basisに対して)16インチスチールホイール+Maxiホイールキャップ、エクステリア/インテリアクローム装飾、運転席ランバーサポート、イージーライフ収納、イージーライフ・ワークトップ、2ボタンキーレスエントリー&集中ドアロックなどが装備

ルノーのLCVのなかで最も大きいマスターのパネルバンには多くの仕様がありますが、そのなかでも小さい方のサイズとなるL1もしくはL2ボディが日本で乗るには大きすぎずオススメです。これにH1(L1ボディのみ)もしくはH2のルーフや左右ハンドルなど、それぞれ使用用途に合わせてお好みの方をお選び頂くのがよいでしょう。仕事の相棒としてだけではなく、大きな荷室空間を活かしてバンライフのベースやバイクなどの趣味のトランスポーターとしても活躍してくれそうです。
新型モデルも魅力的な一方、このタイミングで3代目最終モデルの選択は、完成度が高いモデルを短い納期でお得に手に入れるチャンスです。今こそ国産バンとはひと味違うマスターをお取り寄せしてみませんか。

  • ルノー マスター パネルバン L2H2(右ハンドル英国仕様/左ハンドル欧州仕様)
  • ルノー マスター パネルバン L1H1(右ハンドル英国仕様/左ハンドル欧州仕様)
完成度が高い3代目最終モデルを短い納期でお得に手に入れてみませんか

完成度が高い3代目最終モデルを短い納期でお得に手に入れてみませんか

ほかにも、より長く高さのあるL3H3ボディやL4H3ボディのほか、兄弟車となる日産 インタースターも並行輸入できますので、お気軽にお問い合わせください。合わせて間もなく発売開始予定(2023年3月現在)の新型マスターについても発売開始次第並行輸入できると予想されますので、ご希望の方はこちらもお気軽にお問い合わせください。
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日産 インタースターを解説。概要・スペック・価格、並行輸入で乗るための情報をご紹介。
ルノー マスターを並行輸入した場合の国内乗り出し価格例
※既に生産終了しており新古車、中古車のご案内になります。個体によって価格が異なる為、ここでは乗り出し価格は記載しておりません。お問い合わせ時に新古車、中古車のグレードや色などのご希望を明記ください。
ルノー マスター パネルバン L2H2(右ハンドル英国仕様/左ハンドル欧州仕様)
現地値引き交渉前価格:お問合せください)
ルノー マスター パネルバン L1H1(右ハンドル英国仕様/左ハンドル欧州仕様)
現地値引き交渉前価格:お問合せください)

英国仕様右ハンドル車を横浜近郊に納車した場合の乗出し価格(2年保証付)例です。
オプション装備、有償カラー料金、他地域への納車費用は別途となります。
特殊な地域以外は全国納車対応いたします。
右ハンドル・左ハンドル対応!
ウィズトレーディングでは英国(イギリス)をはじめドイツ、フランス、ベルギー他、欧州数か国に対応できるサプライヤーと協力体制を敷いています。英国仕様の右ハンドル車、その他欧州仕様の左ハンドル車もご用意できます。

掲載価格について(為替差益、現地ディスカウント還元!)

※ウィズトレーディングでは参考乗り出し価格例として新車、中古車は掲載時の為替レートで表記しておりますが、お見積り等はご依頼時点の為替レートを適用、差益分があれば還元させていただきます。

また、欧州各国の仕入れ先はディーラーとの価格交渉も頑張っております。これらのディスカウントも当然、皆様へのご提案価格へ反映させていただきます。

現地との綿密な相談による「正確さと速さ」をモットーにしています

海外では仕様・オプション等の位置づけが日本の慣習と異なることも多く、並行輸入では注意が必要です。新車・中古車共にご納得のできる仕様を確実にご納車出来るように、時差を考慮しつつ、仕入れ先とは何度も仕様確認や質問事項をやり取りしており、正確さと速さをモットーに務めております。

輸送について(海上輸送・航空輸送)
欧州各国からの輸送は、基本的にコンテナ船による海上輸送になります。ウィズトレーディングでは輸送時のキズ、錆の発生等のトラブルを防止するためコンテナ詰めの車両輸送が原則。輸送期間は欧州(英国)からの場合で40日前後(経由地等により変動)です。また、昨今では世界的なコンテナ不足の為にコンテナ輸送価格の高騰や、確保が難しくなっております。お客さまへ少しでも早く、安全にお届けする為に車両運搬船(船会社を指定し、安全を重視)を利用する事も御座います。 更には、納期最優先という方には航空便輸送も手配いたします。(コストは相応にかかります。時期により価格が異なるために都度、契約会社への見積もり)輸出手続き終了後、2-3日で日本に到着します。

画像と動画

掲載している情報は記事公開時におけるものです。現在では仕様変更や一部改良、販売価格の変更等が行われている場合があります。公式サイトやカタログ等をご確認いただき、ご不明な点は遠慮なくご相談ください。

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