今回は、2018年初夏にフルモデルチェンジしたホットモデル、日本未導入の新型フォード フィエスタST Mk8(Ford Fiesta ST Mk8 2018-)について、概要・特徴・スペック・価格等、並行輸入で乗るための情報をご紹介します。
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フォード フィエスタST とは
フィエスタはフォードのBセグメントを支える主力販売モデル。「ST」のグレード名は高性能仕様に与えられ、通常モデルとは異なるハイパワーエンジンを搭載、足回りも専用のセッティングがなされています。6MTのみの設定でスポーツ志向のクルマですが日常域での使用を前提にチューニングされており、ドライバーの感性を損なわないシャシーセッティングやハンドリングは秀逸。歴代STモデルのどれもが欧州各国で高い評価を得ています。
ココがスゴイ!フォード フィエスタST Mk8
新型のフィエスタST Mk8を語るうえで外せないポイントが以下の5つです。
- 開発は「フォード パフォーマンス(Ford Performance)」が担当
- 200ps/290Nmを発揮する気筒休止機構付1.5L エコブーストエンジンを搭載
- フォーカスRS Mk3からフィードバックされた3つのドライブモードを新採用
- 普通にドライブして楽しめる!英国自動車専門各誌でトップクラスのハンドリング評価
- 3ペダル 6MTのみの設定
フィエスタST 走行パフォーマンス動画(56秒)
スタイリングとインテリア
フィエスタST Mk8の外観や内装についてのポイントです。
- 先代を踏襲するキープコンセプトの外観、テールランプは横型に
- 欧州でも3ドアと5ドアボディが選択可能に
- ボディカラーは全7色、レースレッドが標準
- 使い易く、より万人向けになったインパネ類
- レカロ製スポーツシートは標準装備(素材・仕様はグレードで異なる)
外観はテールランプが横型になったリア部を除き、マイナーチェンジともいえるほどのキープコンセプトと言えます。先代では先鋭的であったインパネ類も万人向けとなりグン使い易くなりました。欧州市場で5ドアが選択できるようになったのものトピックです。
搭載されるエンジンと燃費
- 200ps/290Nmを発揮する新型3気筒1.5L エコブーストエンジンを搭載
- 気筒休止機構付で新欧州複合燃費は約14.3km/L、かなり現実的な値
- 最高速は約232km/h、0-100km/h加速は6.5秒(LC使用時、先代は6.7秒)
フィエスタST Mk8は専用セッティングが施された新世代のエコブーストエンジンが搭載されました。先代フィエスタSTの後期型(ST200、直4 1.6Lターボ)と同等のパワー/トルクを発揮し、燃費・環境性能を大幅にアップしたうえで、パフォーマンスもアップしています。
走行性能とハンドリング
- 英国自動車専門誌の多くが絶賛するハンドリング
- ノーマル、スポーツ、トラックの3ドライブモードを搭載、エンジンマッピング、車体制御、排気音を制御(全グレードに搭載)
- 機械式LSD、ローンチコントロール、シフトライトをパッケージオプション設定
言葉や文章ではお伝えしにくい部分ですが、欧州各国、特に英国内でフィエスタST Mk8のハンドリング評価は絶賛されており、日常的な使用からスポーツ走行、サーキットにおいてもドライバーを飽きさせることがないハンドリングマシンとして評価されています。
かの地の人々の間ではST以外のモデルでもフィエスタは「運転が楽しいクルマ」であることは、一般的な共通認識のようです。日本語版が公開されている「AUTOCAR誌」の記事を2つご紹介します。
ドライブモードはフォーカスRS Mk3からフィードバックされ、Mk8より新採用となった新技術。通常はノーマルとスポーツ(電制のレスポンスが向上)で事足りるでしょう。
パックオプション設定(£925)となっている機械式LSD、ローンチコントロール、シフトライトはフィエスタST Mk8のパフォーマンスを最大限に引き出せ、スポーツ走行派には必須のアイテム。ライン装着の割安感もありオススメです。
サイズとスペック
【全長×全幅×全高】4,068×1,735×1,469 mm
【ホイールベース】2,493mm 【トレッド】前/後:N/A
【車両重量】1262kg
●エンジン
【構成】水冷直列3気筒直噴ターボ DOHC12V フロント横置 気筒休止機構付
【総排気量】1497cc 【直径×内径】84.0×90.0mm 【圧縮比】9.7
【最高出力】200ps(147kw)/6000rpm 【最大トルク】290Nm/1600-4000rpm
【燃料容量】42L
●駆動系
【駆動方式】FF 【トランスミッション】6MT
【サスペンション】(前)マクファーソン・ストラット / (前)トーションビーム
【ブレーキ】(前)ベンチレーテッドディスク / (後)ディスク
【タイヤ】(前後)205/40ZR18 MICHELIN Pilot Super Sport
●パフォーマンス
【最高速度】232km/h 【0-100km/h加速】6.7秒(LC使用時6.5秒)
【燃費】約14.3km/L(新欧州複合基準、旧基準約16.6km/L)【価格】英国仕様 2019モデル:£22,245
歴史とトリビア
フォード フィエスタST関連の歴史とトリビアを簡単にご紹介します。
- フィエスタはこのクラスにおいて長期にわたり英国でのトップセールスを続ける人気モデル。
- 最初のSTモデルは先々代、Mk6(2005年)におけるST150(150psのNA2.0L 直4エンジン搭載)で日本にも正規輸入されている。
- 先代STモデルはMK7.5(2012年のマイナーチェンジモデル)で復活。ST182(182psの直噴ターボ 1.6L 直4エンジン搭載)と呼ばれる。後にパワーアップしたST200が登場。
- WRC(世界ラリー選手権)に参戦するフォードのWRカーは現在、フィエスタRSで2017年のチャンピオンマシン。
- WRCの下位カテゴリー(R5/R2)でも活躍し、プライベーターや若手ドライバーの育成にも貢献。
ライバル
ある程度の実用性と高いスポーツ性を両立している以下のようなモデルがライバルになるでしょう。特にフィエスタST同様にハンドリング評価の高いルノー クリオが直接的なライバルでしょうか。
- ルノー クリオ(ルーテシア)RS(ルノースポール)
- プジョー 208GTI by プジョースポール
- フォルクスワーゲン ポロ GTI
- BMWミニ JCW(ジョンクーパーワークス)
また、英国での価格が300万円級に設定されているスズキ スイフトスポーツもライバル視されています。
並行輸入するなら。オススメのグレードと価格情報
フォードが日本市場から2016年に撤退してしまっているので、フィエスタST Mk8を手に入れる現実的な選択肢は並行輸入しかありません。
フィエスタST Mk8のパフォーマンスを存分に楽しむなら以下の2つがオススメです。
- ST-3にパフォーマンスパックを追加装備
- ST-2に18インチホイールとパフォーマンスパックを追加装備
内装・シート表皮の違いは出ますが、このパターンがフィエスタST Mk8の性能を最も引き出せると思います。3ドア/5ドアは使用状況に応じて、ST-2とST-3には有償カラーの選択制限がありませんのでお好みで選択すると良いでしょう。
その他にもLEDヘッドランプ等、オプションがいくつか設定されていますので、下記リンクよりコンフィグレータでご確認ください。
(£1=135円時・値引き交渉前価格)
¥4,206,000
¥4,534,000
mountune製パワーアップグレードキットの装着も
画像・動画
フィエスタST イタリアワインディング走行動画(約6分)