こんにちは!
ウィズトレーディング代表の宮崎です。
日本に未導入のクルマを海外から日本へ運んでお客様へお届けします。
『並行輸入あれこれ』では、輸送や国内での検査、保険、保証などのお話はしてきました(過去ブログ参照)。今回は欧州で減少しているディーゼルエンジンのお話になります。
数年前には英国や欧州の国々で販売されるクルマの半分はディーゼルエンジンでした。何故、減少するようになったのでしょう。
現在日本へ正規輸入されるクルマ、新モデルのラインナップにディーゼルエンジン車が多々あります。
低燃費でCO2も少なくエコ、低速からパンチ力を発揮するディーゼルエンジンは魅力的です。
しかし、日本では昔から排気ガスの臭いやトラック等のエンジン音が敬遠されてきました。更に1980年代の後半頃から、ディーゼルエンジン車への排ガス規制が強化され、対応するための開発コストが高騰。 費用対効果の面もあり、乗用車向けディーゼルエンジンは脇へ置いておかれました。
ところが、マツダを始め数社は本来ディーゼルエンジンの持っ良さを活かす研究を続けたました。結果、ディーゼルエンジン界を代表する新世代クリーンディーゼルエンジン、「SKYACTIV-D(スカイアクティブ ディー)」の出現と競争へと発展し、世界中にディーゼルエンジン乗用車が広がりました。
※同型車でもディーゼルエンジンの方が価格が上がってしまうワケは以下の記事でご紹介しております。
欧州の2019年第一四半期のディーゼル車販売は、新車市場全体の27%にまで落ち込んでいます。
現時点では、ディーゼルに替わる最大の選択肢はガソリン車であり、ハイブリッドやEVも注目を集めてはいるものの、選択可能なモデル数の少なさから、依然として新車販売全体に占める割合は僅かに留まっています。
理由は度重なる排気ガス規制に対応するための開発・製造コストが高騰し、本来の価格帯を維持できなくなってきた為というのがメインのようです。昔に戻ってしまったのです。
更にディーゼル離れの原因となっているのが、このエンジンが環境に与える影響と、ディーゼル車の将来的な下取り価格というふたつの懸念が市場衰退を加速させているのです。
恐らく、ディーゼルが今後も重要な役割を担うと思われるのは、大型車両だけになってしまいそうな予想が多くの媒体で述べられています。
折角のディーゼルエンジン、再び日本メーカーを中心に画期的で低コストなエンジンを開発し、けん引してもらいたいものです。
我々も、今後を楽しみに注視してまいります。